内容説明
日本を中世の混沌から近世へと脱皮させた男・織田信長。その先見性、徹底した合理性、行動力が、戦国の群雄のなか最初の天下政権を可能にした。長篠で世界戦史上初の銃撃戦を行ない、また前例をみない鉄張り軍船を造り出した斬新な発想、出自にとらわれない人材抜擢と巧みな人心掌握等々、著者が歴史小説の大作『下天は夢か』で描ききった信長の魅力を凝縮して綴る歴史エッセイ。
目次
1章 人間信長の形成
2章 情報と調略の戦い
3章 戦略家としての信長
4章 鉄砲の衝撃
5章 信長のリーダーシップ
6章 信長の女性観
7章 経済の改革
8章 本願寺法王国への挑戦
9章 明智光秀反逆の謎
10章 幻に終った海外雄飛
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kaz
6
          
            信長が生きていたら海外進出をしていた。私も津本さんの説に同意します。ただし、それが日本にとって良かったかどうかは判断し難い。それを想像するのも歴史好きとしては興味深い。歴史に「たら、れば」は禁物という言葉を聞いたことがあるけれど、私には理解できません。津本さんの本は何冊か読みましたが、信長礼讃は信長フアンとしてはたまらないです。2013/11/16
          
        西君04
3
          
            信長の合理性を高く評価。神仏を信じることなく、物事は己が確認し、能力有る者を役職につけ、バテレンなど利用できるものは徹底して利用し、己の夢を実現していく。当時の最強軍事国家が海外進出をしていれば世界史は変わった。ある意味天主となり世界進出を目論む信長をを恐れ、明智光秀が信長を討ったのかもしれない。2020/08/01
          
        茶幸才斎
2
          
            情報戦により圧倒的大軍を討ち破った信長。現実を合理的に判断し戦略を立て政策を立案する信長。都市の自由な往来と商売が経済基盤を強化することを知っていた信長。世界最大規模の銃撃戦を行った信長。世界初の鉄甲軍艦を造った信長。政治から宗教勢力を排除することに成功した信長。天下布武の先に海外侵出を企図していたであろう信長。長編『下天は夢か』の筆者が語る信長の人物像とその偉業の数々。信長から何かを学べるとは思えない。恐るべき発想の先見性と合理性は天賦のものであって、余人が技能として習得できるようなものではないだろう。2017/03/22
          
        s
2
          
            ツモ爺 本当に信長のこと好きな!2009/06/06
          
        

              

