出版社内容情報
幸福な出会い、ともに過ごした日々、喪失の悲しみ――19名の作家たちが愛犬への思いをつづった、やさしく切ないエッセイ集。
この犬と生きていこう。そう決めた日のことを覚えている。元気な吠え声、かしこそうな瞳、純真なたましい。子どものようにはしゃいだかと思えば、時には親のように見守ってくれた。天に召されてからもずっと、あの子が心を離れることはない――。19人の作家がつづる、愛犬との出会い、日々の喜び、避けられない別れのとき。やさしく切ない思いが胸を締め付ける、犬をめぐるエッセイ集。
内容説明
この犬と生きていこう。そう決めた日のことを覚えている。元気な吠え声、かしこそうな瞳、純真なたましい。子どものようにはしゃいだかと思えば、時には親のように見守ってくれた。天に召されてからもずっと、あの子が心を離れることはない―。19人の作家がつづる、愛犬との出会い、日々の喜び、避けられない別れのとき。やさしく切ない思いが胸を締め付ける、犬をめぐるエッセイ集。
目次
家族の一員(日本一の犬(檀ふみ)
犬がいる(小路幸也)
シロ夫人のこと(遠藤周作) ほか)
出会いの不思議(少女に帰ってみれば(伊集院静)
アメリカンな雨のこと(江國香織)
春の犬を追う(幸田文) ほか)
別れのとき(ただいま。おかえり。(原田マハ)
妻と犬(島尾敏雄)
しあわせの使者(馳星周) ほか)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅
109
いやいや、泣いた泣いた。電車の中だろうがドトールだろうが涙は止まらなかったです。たった一度だけ実家で柴犬を飼っていたのですが、死んでもう15年ほど経つのに実家に行くとテーブルの下にチビが居る気配を感じる時がありハッとします。2014/12/09
kinkin
96
作家による19篇の犬にまつわるアンソロジー。檀ふみに始まって唯川恵までどれも犬好きならうんうんとうなずける。中でも気に入ったのは遠藤周作のユーモア、伊丹十三らしいおしゃれ感、鷺沢萠の犬に対する愛情、幸田文の観察眼、 伊集院静の大人感、そしてお別れの話では原田マハ、これには参った涙腺が・・・・・うちの飼い犬も10歳になった。うちに来てから足を脱臼したのと胃腸炎になったぐらいで大きな病気はない。最近は歳のせいか居眠ることが多くなってきた。どうかいつまでも元気でと思っていても別れはいつか必ず来ると思うと。もう涙2020/09/01
masa@レビューお休み中
96
『いつも一緒に』は、犬と作家のものがたりである。子供のときに飼っていた犬。いつの間にか居ついてしまった犬。大人になってから買い始めた犬など、その作家にとって思いの深い犬が紹介されている。犬を飼うということは、単にかわいいとか、楽しいだけでは済まされない。それは一側面であって、ほんとうは大変なことも、面倒なことも、辛いことも、苦しいことも、全部背負わなければいけないんだ。もはや犬と人間の差はないんだなって思いましたね。種族を超えた絆、家族としての愛、そういったものがたくさん詰まっている一冊でした。2013/02/25
じいじ
95
これは感動と癒しがいっぱい詰まった、19人の作家による愛犬物語です◆檀ふみは初読み。檀家で初めて飼った日本一の秋田犬の話。さすが檀一雄の娘さん、文章の巧さにやられました◆原田マハは、結婚早々に1DKのマンションでゴールデンレトリーバー飼い始める。大型犬ならではの苦労の数々が喜びになった、と述懐する。ぜひ小説にして欲しい感動エッセイです◆唯川恵は、子供のこれから犬を飼うのが夢だったそうだ。しかも、飼うならセントバーナードの大型犬を。夏の暑さが苦手の犬種なので、都内から軽井沢に転居する熱の入れようには脱帽。2020/08/30
AICHAN
77
図書館本。作家たちがワンコとの日常などをエッセイにしたエッセイ集。昨年、愛犬をなくしたばかりなので、愛犬との思い出が蘇っては泣きながら読んだ。わんこは家族だ。ただ、ひとつだけ頭にきたエッセイがあった。庭にやってきた野良犬を仕方なく飼ったのだがその後事情ができて飼えなくなり、なんと保健所に引き渡したというのだ。里親を探すべきところ、なぜガス室送りにしたのか。この犬は一度捨てられたと思われるわんこである。それを二度まで捨て、しかもガス室に送ったなんて、信じられない。憤ってしまった。2021/04/21
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