内容説明
「報道しない自由」を謳歌する大メディア。その内向きな姿勢が深刻になる中、国民の知る権利に開いた「穴」を埋める役割が、より重要になっている。「がん告知」の闇、診療報酬支払基金、慶應大学医学部、安倍首相「私邸」、創価学会「婦人部」、神社本庁…。新聞やテレビが触らない、この国の秘密の領域に鋭く斬りこむ24の深層レポート!会員制情報誌の名物シリーズ第五弾。文庫オリジナル。
目次
第1部 看過できない機密の深層(戦没者「遺骨収集」事業―目に余る厚労省の「手抜きとデタラメ」;診療報酬支払基金―医療費を破綻させる「厚労利権」の牙城;「永代供養ビジネス」の闇―乱立「ビル型墓地」の真っ暗な末路 ほか)
第2部 昏迷に沈むこの国で(航空自衛隊「スクランブル」―東シナ海「空の国境」での日中の暗闘;放射線治療の「暗部」―無駄な「がん手術」が多すぎる理由;「秋篠宮家」の内実―婚約延期で露呈した「皇嗣」への不安 ほか)
第3部 嘆きの声が渦を巻く(日本産科婦人科学会―「安心して産めない国」の元凶;旧日本軍「遺棄化学兵器」―中国に払い続ける巨額「戦後補償費」;「がん告知」の闇―誤診だらけ「病理検査」の実情 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さきん
30
雑誌「選択」は随分内容が踏み込んでいて世の中の構造はこうなっているのかと感心することが多い。外交情勢なども面白いが、本書は国内の問題にあくまで焦点が当てられている。税関が逮捕状に並ぶ令状を発行できる権限を持っていたり、墓ビルビジネスがハードはともかく、経営として危うい構造を持っていたり、新たに学ぶことがいくつかあった。2020/03/06
るるぴん
6
3万人のための会員制月刊誌「選択」の中から抜粋記事をまとめた文庫本。利権、保身、金銭欲、なんらかの事情を汲んでの見て見ぬふりなどで、この国の根幹が劣化している事がよくわかった。バブルの頃は拡大路線中の無責任体質、縮小の時代は自己保身が状況を悪くしているっぽい。都心ビルの永代供養墓地とかアンチエイジングとか、宣伝中の先を考えられるネタ提供で、意味ある読書だった。広告主の悪口や告発は主要メディアに出てくるのは、問題が表面化してからだとおもうので。時間的余裕があれば定期購読しても良いかと思えた。2020/10/25
Mark X Japan
6
報道しない自由のせいか分かりませんが,驚きながら読みました。特に医療に関することが多く,医療費の増大の大きな要因になっている気がします。どうにかして欲しいものです。☆:4.02019/12/07
sekkey
5
このシリーズは初めてだったがこの国は闇だらけであることを思い知らされた。どれも早急に取り組み改善すべき課題ばかりだがとりわけ医療については根が深いと感じる。がんでない患者をがんと誤認し手術したり、取り返しのつかない医療ミスで患者を死に至らしめたり、と最低、最悪であってはならないことが次々に明るみに。氷山の一角でまだ我々が知らない闇も数多く存在することだろう。先頭に立って解決の旗を振るべき官僚機構の腐敗からまずは手を付けていかないと手遅れになる一方だ。2021/04/08
Kazuo Ebihara
4
会員制雑誌「選択」に連載の『日本の聖域』 今年12月発行のシリーズ第5弾。 大手のマスコミが報道しない この国のタブーな事象に踏み込んでいます。 戦没者遺骨収集事業、診療報酬支払基金、 永代供養ビジネス、共同通信平壌支社、 神社本庁、秋篠宮家、暴走プリウス、 旧日本軍遺棄化学兵器処理費用、 創価学会婦人部、様々な医療問題。 不都合な真実が多すぎます。2019/12/22