内容説明
創作中に姿を消したホラーの鬼才を捜してほしい。その依頼が全ての始まりだった。邪馬台国最大の謎に挑み、最後の“女帝”漫画家を復活させる。映画マニアの少年を救い、忌まわしき過去の事件を陽光のもとに―。傍若無人にして博覧強記、編集者醍醐真司が迫りくる難題を知識と推理で怒涛のように解決してゆく。漫画界のカリスマにしか描けない、唯一無二のミステリ。
著者等紹介
長崎尚志[ナガサキタカシ]
作家・漫画原作者・編集者。週刊漫画雑誌編集長を経て、2001(平成13)年フリーに。漫画原作・脚本に『MASTERキートン』『MASTERキートン Reマスター』(浦沢直樹)。リチャード・ウー名義で『クロコーチ』(コウノコウジ)、『ディアスポリス 異邦警察』(すぎむらしんいち)など多数。’10年、『アルタンタハー 東方見聞録奇譚』で、小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
112
『じゃあ仮に上がアホとして、おまえのやりたい漫画をとおすにはどうしたらいいか。アホにも理解できるよう、おまえの企画をちょっとだけ単純にしろ。漫画はわかりやすくなくちゃいけないって、固定観念を持つアホ用にさって。おもしろい漫画はたいてい複雑だよ。わかりやすいんじゃなくて、わかりやすく見せる努力をしているだけだ』。自分が何時までも謙虚でいるために、この台詞を忘れずにいたいです。2021/04/05
ehirano1
81
『死ぬことに悩んじゃダメだよな。悩んでも悩まなくても、死は人に訪れる。俺は悩まないことにしたぞって』。どんだけ達観してるんでしょうか、この醍醐さんは。でもこういうクセのある人は好きですね。2022/01/02
ehirano1
81
漫画に対する『愛』と『哲学』が随所に散りばめられ、漫画へのプロフェッショナル根性論を楽しみました。「邪馬台国」という題材はレッドオーシャンなので、今更感はあるのですが、あのマスターキートンの原作脚本家がこの題材をどう描くのかは非常に興味深いものでした。次作はパイルドライバー!なるべく早く読みたいです。2020/05/03
ehirano1
76
『それが人生よ。受け止めなきゃ。人生がくれるものは少ないの。ヒトも同じ。幸せはヒトにもらうんじゃなく、自分の心の中にあるものなの。そしてそれを見つけた日に花が咲くの・・・毎日が充実するためには、理想を追い求め続けること。魅力のある人格がそれを助けるのよ』。いつも唱えておきたい呪文。特に苦難の時には。そして日曜日の夕方には特にモッテコイのこの言葉!2022/11/22
ehirano1
75
『信念は曲げて良いどころが、曲げるためにあるもんだ。だけど柳と同じで、曲がっても元に戻るって。肝心なのは、信念を捨てないこと・・・捨てさえしなければいい。ついでに言うと、信念は大人になればなるほど、どんどん変わっていっちまうぞ』。これですわ!当方にとって、本書は途中からもはやビジネス書と化しています。2021/10/23
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