内容説明
「僕はやっぱり歩いてゆくだろう…すべての新しいことを知るために/そして/すべての僕の質問に自ら答えるために」(「ネロ」)。19歳でデビュー以来、70年にわたって言葉の可能性を追求し続けてきた国民的詩人。国語教科書の定番「朝のリレー」「春に」、東日本大震災で話題となった「生きる」等、豊饒かつ多彩な作品群から代表作を含め独自に編集。その軌跡をたどり、珠玉を味わう決定版詩集。
目次
二十億光年の孤独
六十二のソネット
62のソネット+36
愛について
絵本
あなたに
21
落首九十九
谷川俊太郎詩集(角川文庫)
谷川俊太郎詩集(河出書房)〔ほか〕
著者等紹介
谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931(昭和6)年東京生れ。’50年「文學界」に「ネロ他五篇」を発表して注目を集め、’52年に処女詩集『二十億光年の孤独』を刊行、みずみずしい感性が高い評価を得る。以降、現在まで数多くの詩集、エッセイ集、絵本、童話、翻訳書があり、脚本、作詞、写真集、ビデオなども多数手がける。その詩は海外でも広く支持されている。読売文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
66
やはり、谷川俊太郎さんは、自分にとって特別な人だ。詩人の枠にとらわれない人であり、詩人・・・というと、最初にでてくる名前でもある。いくつも、これまで眼にした詩があったが、こうやって改めて眼にすると、新鮮さを感じられる。それ自体が、谷川俊太郎さんの力なんだろう。最近、自分も言葉へのこだわりが出てきたが、もっと言葉を大切にしていきたい。2021/09/20
sin
64
僕は考える。考えている考えていただろうけど、人はこのそのあの瞬間を生きている!?教科書で或る詩人が『僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る』と上手いこと云っていたが、僕はそんな前向きじゃない、周りが前へと進んでいってメディアが後ろを突きつけてくるが僕は足元を見て佇んでいるばかりだ。そんな処に詩人の手を離れて詩が僕の元にやってきた。詩人は印画紙に光を定着させるように文字に瞬間を込めている。僕が日頃思い悩んでいる過ぎ行く今という実存は確かな形でここにある「そうだよね!?」。2022/09/27
オレンジメイツ
39
「朝のリレー」「生きる」が入っていたので手元に置いておきたくて購入。「そのあと」がまた好きな詩になった。2021/07/12
フム
30
これも図書館で借りてあった本。 夜寝る前に読む本として、少しずつページは先へ進んだものの、こんな上の空の読書では頭にあまり入ってはいない。それでも、詩人という存在の悲しみを読んだ詩には、ぐっとくるものがあった。言葉が巧みであるゆえに失ったものもあったのだろうか。2021/08/21
あきら
29
素晴らしい詩集でした。今の季節にすっと入り込む。 まるでラジオからたまたま流れる音楽を聴くような、先入観なしに入ってくる言葉が心地よい。 読後の爽やかな余韻も味わえます。2021/08/11