内容説明
敵は将軍吉宗さま?父を襲った刺客を追い、音に聞こえたやんちゃ姫・豊後温水藩の蜜が隠密行脚にいざ参る!凛々しい若侍に姿を変え、四国、備前に尾張、江戸。嫁入り話はひとまずおいて、従えるは忍び猫のタマ、謎の忍者・笛吹夕介だ。さあさあ姫の運命やいかに―。尾張柳生の暗躍や天一坊事件などをふまえ、史実と伝奇を変幻自在に行き来する痛快無比のエンターテインメント。
著者等紹介
米村圭伍[ヨネムラケイゴ]
1956(昭和31)年、横須賀市生れ。千葉県在住。早稲田大学政治経済学部卒。’99(平成11)年、『風流冷飯伝』で小説新潮長篇新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はらぺこ
32
主人公・蜜姫が隠密行脚する話。 隠密のくせにことごとく正体がバレてるし、蜜姫の言動や思考が緊迫した場面を全く感じさせないユル~イ娯楽時代劇。蜜姫の母・甲府御前が娘以上に存在感があるので、短編でも良いので甲府御前が主役の話も読んでみたいと思いました。 全体からするとほんの数ページなのですが『天一坊事件』の幕府の記録と講談の件は読むのが面倒臭かったので要らん。 2014/12/24
ドナルド@灯れ松明の火
18
米村さんにはまって、退屈姫君に続いて蜜姫シリーズ突入。舞台は温水藩や風見藩で退屈姫君と同じ。今作はスケール感もアップし、主人公蜜姫はめだか姫に比べ剣の腕もなかなか、前作までのお仙の代わりに忍び黒猫のタマとお庭番夕介が控え強力なラインナップ。みずからおんみつ蜜姫と称し、幕府と尾張家の暗闘をつぶし、海王丸を手に入れ船頭の五平や雲吉を従え四国からお江戸へと痛快な旅をする。相変わらず面白くページをめくる手が止まらない。2013/04/18
こおり
13
蜜姫(1) 面白かった。めずらしくエロが無かったね! 豊後温水藩の暴れ姫 蜜姫は、父を狙った刺客を追って隠密の旅に出るんだけど、ちっとも隠密じゃなくてね クフフ…。女とバレバレの若武者姿で、お供は「忍び猫」のタマと謎の忍者夕介。強くて朗らかで凛とした蜜姫は、行く先々で人々の心をつかみ旅を進めていくよ。私もすっかり蜜姫さま贔屓になっちゃったわあ。天然かと思いきや実はキレ者の母、甲府御前もいいよね。続きがありそうで楽しみだな2014/02/23
ひっと
9
痛快な物語でした。面白かったあ。蜜姫と伊賀亮との決戦のシーン臨場感があって良かったです。尾張裏柳生がやられたら爆発する設定って戦隊物の敵役が倒されるシーンみたいでみたいで笑えましたあ。そんで、吉宗さんはやっぱり暴れん坊将軍になっちゃうのね。続編も読みます。 2013/12/15
蕭白
5
風見藩の面々も登場(冷飯の祖先たち)して楽しませてもらいました2015/10/26