新潮文庫<br> 東京学

新潮文庫
東京学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 258p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101264219
  • NDC分類 361.78
  • Cコード C0130

内容説明

江戸っ子は温かい。しかし、東京人は冷たい―。江戸を知っても、下町を知っても、東京を知ったことにはなりません。なんとも嫌みで、なんともよそよそしい東京人。流行に敏感で、食にもファッション性を求める東京人。東京人になろうというあなたには、東京人の心得をとことん伝授しましょう。東京人が苦手だというあなたには、東京人とのうまい付き合い方をこっそりお教えします。

目次

プロローグ 東京は「とうけい」であった!
第1章 東京人気質入門―組織・流行・画一化
第2章 東京人の人間関係―東京人は冷たいか
第3章 スジを通すぞ東京人―ホンネとタテマエ
第4章 食の坩堝―東京の味あれこれ
第5章 東京の女性たちはいま―OL、ギャル、コギャル
第6章 東京ことば―「山の手ことば」と「下町ことば」
第7章 東京の街と風俗
第8章 どうなる、どうする、これからの東京
第9章 首都圏という名の東京
エピローグ 「東京学」っていったい…何?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

猫丸

13
ひとことで言えば「ガキの文化もどきは嫌いだ」ということか。東京生まれを奇貨として、東京人の特質を美点として数え上げる形になっている。感覚はわかるんだけれど説得力には欠ける。出生地が東京、という一点への特権化が強すぎる。東京的人格を仮構するにしても、これは本籍地との相関は小さい。特異な都市としての東京に沈澱した文化の型に対して個人個人がいかほどの親和性を持つかは、多分に書物等の媒介物に依存する。下町人情などという生活者としての“構え”とは別次元の話である。2021/08/27

TERRY

2
楽しそうな表紙に惹かれて読み始めましたが、研究者による学術書です。「学」の字は飾りではありません。ただ、ちと過去への賛美が強すぎて、今の東京に生きる者としては面白くないなぁ。2018/08/26

suu

0
首都であり、スウェーデン国家予算並の日本経済の中心である東京だからこそ、常に世間の注目を集め続けてきた。大阪から見た「ええかっこしい」も「お高い」も文化の質の相違のなせる誤解で、東京人は決して人が悪くなく、お高くも冷たくもない。理由は、生活していれば、それなりの普遍的なルールが自ずと作られ維持されるところに、全く別な地域の論理を持ち込むことによる摩擦で、その抵抗に遭うと「人が悪い」と言われては東京人として立つ瀬がない。地方人の偏見による批判が正当化されていたら、たまったもんじゃない。2016/07/16

uburoi

0
まず江戸ではなく東京学だそうだ。大谷晃一『大阪学』が受けて二匹目の泥鰌狙いだからということでもないだろうけどまず江戸と東京の違いを明らかにする。歴史とか地理のあれこれで著者の博識が縦横無尽に生きているのだが、習俗面では多く文学作品を頼りとすることが多い、東京生まれ東京育ちの文学者というと「成島柳北、樋口一葉、夏目漱石、永井荷風、芥川龍之介、堀辰雄、立原道造、中村真一郎、田村隆一、三島由紀夫まで」だそうだ。震災前の石原知事時代の東京という局面もある。コギャルとか登場するけど時代風俗の見方は偏見あるかも。2020/02/29

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