新潮文庫
失われた空―日本人の涙と心の名作8選

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101262215
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

出版社内容情報

忘れられつつある日本人の心に再会する時――浅田次郎、藤沢周平、宮部みゆき、山本周五郎ら稀代の名文家が紡いだ涙の傑作集。

小説はきっと、最後の砦かもしれない――浅田次郎、立原正秋、藤沢周平、宮尾登美子、宮部みゆき、山本周五郎、吉川英治、吉村昭。優しい涙や人のなさけの輝きがここに。当代一の本読みが選び抜いた珠玉だけのアンソロジー。

内容説明

優しい涙や人のなさけの輝きがここに。当代一の本読みが選び抜いた珠玉だけのアンソロジー。

著者等紹介

吉川英明[ヨシカワエイメイ]
1938(昭和13)年東京生れ。小学生の頃より父・吉川英治の作品に親しむ。’61年、慶應義塾大学法学部卒業。’71年に退局するまでNHKで放送記者として活躍。東京・経堂で書店「レイク・ヨシカワ」を十数年間経営したのち、吉川英治記念館館長に。2011(平成23)年より公益財団法人吉川英治国民文化振興会理事長を兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

38
浅田次郎、山本周五郎、宮部みゆきなど8人によるアンソロジーです。ここに掲載した人以外(藤沢周平、吉川英治、宮尾登美子、吉村昭、立原正秋)は読んでいなかったので、楽しめました。読んでみてやはりここに掲載されている人は情緒を感じさせる文章が非常に素晴らしいということです。これだけの手練れの作品が一冊に収まっているのも非常に豪華な感じがします。2015/01/11

ともとも

20
8人の作家さんたち、それぞれの物語構成、時代、そして物語(世の中)の理不尽さにもどかしさなどを感じながらも、悲しさ、辛さを秘め、それがちょとしたミステリーに展開してハラハラさせらつつ、一方でいつか良いことが起こると信じ、歯を食いしばって我慢をしつつも、どこか不器用だけど、自分の信念を曲げない強さ、他人への情けなどといった人間の前向きさ、健気さ一生懸命さに心を打たれてしまいました。そしてそれが読み手にも伝わり、生きていく勇気や希望を与えていく、まさに正々堂々と美しい1冊で本当に良かったです。2015/05/09

ひらけん

13
こういう歴史小説っていうのかな。今の時代の話ではないからもっと読みにくいのかなと思いきや、すんなりと頭に入って来た。まあ、宮尾登美子さんのはよく分からず終いやったけど。特に「不断草」と「庄助の夜着」は良かった。どちらも嘘をつくけど、その嘘が優しさに溢れている。菊枝を怒鳴り散らし、離縁まで追い込む亭主に腹が立ったけど、それにはきちんと理由があったんやな。妻にその累を及ぼしたくないから離縁したんやな。自らが嫌われ者になる。自分から誰しも悪者になんかなりたくない。その覚悟を決めた三郎兵衞がカッコよく見えたよ。2019/03/10

キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言

12
五郎治殿御始末 浅田次郎/不断草 山本周五郎/庄助の夜着 宮部みゆき/吹く風は秋 藤沢周平/べんがら炬燵 吉川英治/自害 宮尾登美子/飛行機雲 吉村昭/流鏑馬 立原正秋 吉川英治を父とする吉川英明が編・解説のアンソロジー。もう若い人にはピンとこないかもしれないし、昔の人が本当にこんなだったかはわからない。が、ほんの何十年か前の読者たちには共感できたのだ。この作者たちの作品は他の物もぜひ読んでいただきたい。2016/01/10

ののの

2
★3.5 時代物のアンソロジー。時代物は読み慣れないけれど、短編なこともあり読みやすくて(たまにわからない言葉は調べましたが)よかった。特に「五郎治殿御始末」「不断草」「べんがら炬燵」は人情味があり思わず泣いたシーンも。タイトルに「失われた空」とありますが、こういった小説に心が動かされるうちは日本人の心が失われていないと信じたい。2021/08/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8286607
  • ご注意事項

最近チェックした商品