内容説明
こころの専門家・河合隼雄先生は、実は大のネコ好きです。今までに読んだ古今東西のたくさんの猫物語の中から、特にお気に入りのにゃんこ達を選んで、お話しいただきました。長靴をはいた猫、空飛び猫、鍋島の化け猫、100万回生きたねこ…ネコのことが分ると、ヒトの心も分る、かもしれませんよ。ネコ好きでは引けを取らない、大島弓子さんの感想マンガが付いてます。
目次
1 なぜ猫なのか
2 牡猫ムル
3 長靴をはいた猫
4 空飛び猫
5 日本昔話のなかの猫
6 宮沢賢治の猫
7 怪猫―鍋島猫騒動
8 100万回生きたねこ
9 神猫の再臨
10 とろかし猫
11 少女マンガの猫
12 牝猫
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
1928(昭和3)年兵庫県生れ。京大理学部卒。京大名誉教授。日本のユング派心理学の第一人者であり、心理療法家。独自の視点から日本の文化や社会、日本人の精神構造を考察し続け、物語世界にも造詣が深い
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mocha
97
序盤のたましいと猫についての心理学的考察は少々読みづらかったけど、猫文学についての話は面白く読めた。大好きな賢治童話、空飛び猫、100万回生きた猫、ギャリコのトマシーナ、そして綿の国星!どれも読み返したくなる。講談本『鍋島猫騒動』は八雲の怪談とはまったく違っていて八犬伝みたいに賑々しく面白そうだ。心理学的に見た猫の文学上の役割・・結局、猫もたましいも不可解で魅力的ってことなのかな?2018/02/23
yumiha
38
『トマシーナ』(ポール・ギャリコ)の解説で、「既に筋を追って解説している」とあった本書なので読んでみた。他にも取り上げられておられる作品が、『空飛び猫』『100万回生きた猫』『猫と庄造と二人のおんな』『綿の国星』など私の好物だったのでニンマリ。それらの作品を、猫の魅力とともに本職の心理療法家の視点を交えて語ってくださる。ふむふむ。なるほど。つらかったのは、日本昔話の中に取り上げられた猫たち。むかしむかし、日本の猫はむごい扱いを受けておりました・・・。2020/04/26
ビブリッサ
28
洋の東西を問わず人は猫を傍らに置いて生活してきた。家畜ほど家計を潤す訳もなく、犬ほど従順な訳でもなく、さりとて鼠のように疎ましいとは言えない。気紛れで愛らしく人の側にいながら自由で在り続ける猫。文芸の世界に登場する猫たちは、友達、恋人、悪霊や神を投影される存在だ。紹介される作品は、どれも人間の想像力と表現力は素晴らしい、と改めて思わせてくれた。、、、反対かもしれない、、、キラリと光る不思議な色の瞳と可憐な鳴き声、驕りと媚びを併せ持ったモフモフの生き物が人の間近に在ることこそが素晴らしいことなのかも。2016/05/28
Shoko
26
猫とたましい。古今東西の猫の出てくる物語を引き合いに出し、人間の魂について考える。なかなか面白い趣向でした。たしかに猫の捉えどころのなさ、抗い難い魅力などが魂に通じるような気はする。「猫の事務所」は手元にあるはずなので、読み返したい。「トマシーナ」はまだ記憶に新しく、解説を楽しめたし、ポーの「黒猫」を読んだ時のゾワゾワ感も思い出した・・。新たに読みたいのは「ジェニィ」と「猫と庄造と二人のおんな」と「綿の国星」。2019/02/04
Aya
26
猫とヒトの"たましい"の関係。なぜか人間の心理を読めちゃう猫。いつの間にか猫にたましい抜かれちゃってるヒト。長靴履いたり、100回死んだり、化けて出たり、捉えどころがなく魔性。沢山ある猫本から選ばれた幾つかの物語と猫を通して読み解く人間心理。猫ブームに乗っかって"猫本あつめ"もいいかも。2015/10/23