新潮文庫<br> 風よヴェトナム

新潮文庫
風よヴェトナム

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  • サイズ 文庫判/ページ数 326p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101241135
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ヴェトナムを訪れた舞台照明家・大友健の前に、二人の女性が現れる。デザイナーの聖子と日本料理店主の千尋。いずれもヴェトナム人の血をひく彼女たちは、その軽やかな生き方とは裏腹に、重い歴史の影をひきずっていた―。東京、ロンドンから、ホーチミン、ハノイ、そしてかつての日本人町ホイアン。南国ヴェトナムを舞台に展開する、大人の男女のためのトラベル・ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

84
本作はそれより更に10年程前の話であるが、正直、ストーリー自体は大した事はない。しかし、ベトナムの歴史と現在を浚うには最適である。ここには僕が全く知らないベトナムの歴史があった。中国〜フランスとの歴史。茶谷四郎次郎との交易や日本人町。ベトナム戦争。そして、ボートピープルの事。ボートピープルとなるという事は、祖国に捨てられるという事。それらの歴史とそれが起きた事を僕が学べた作品となった。2022/08/14

RED FOX

13
「俺が死んだら、もう兄貴の夢を見る奴は一人もいなくなってしまう」日本人町の人達が鎖国で帰国出来なくなった事を知る。ボートピープル問題、辛い、難しそう。2022/02/09

うちこ

6
ベトナムの歴史を学びたくて読みました。「西遊記」の書き方の視点がいいなと思った平岩弓枝さんの小説。 1998年に出た本なのでそんなに昔でもないのだけど、会話が昔っぽい印象を受けました。98年って、まだこんな感じだったかな。 ベトナムには「過去を忘れず、されど怨まず」という格言があるそう。 ベトナムで事業をする日本人女性がとてもイキイキと描かれていて、読後は「わたしもあまり気乗りしないことに思いを割かず、がんばりたいと思うことを素直にかんばろう」という気持ちになりました。 2015/04/09

ホキム

4
いつの日にかベトナムに行きたくてガイドブック代わりに借りた。ベトナムの歴史がわかるトラベルミステリー小説。 鎖国によって日本に帰国できない人々。ベトナム戦争 今でも問題のポートピープルと考えさせられる話でした。2023/02/03

yoshi

3
90年代のベトナム、ホーチミン。懐かしい場所がモノクロ写真で蘇る。いつの時代も「ボートピープル」を生み出す世の中って、碌でも無いと思う。そんな環境でも顔を上げて歩み出す二人の女性の潔さ!2022/06/25

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