新潮文庫
声―命四部作〈第4幕〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101229294
  • NDC分類 916
  • Cコード C0193

内容説明

祈りは叶わなかった。子どもが生まれたわずか三ヶ月後に東由多加は命を落とした。もはや瞬きをしなくなった瞼、息をしなくなった唇…。それから四十九日間、死者があの世に旅立つ日まで、空白は空白のまま、不在は不在のまま、血を流すため、囚われるため、沈黙するために、書き続けられた葬送と鎮魂の最終章。

著者等紹介

柳美里[ユウミリ]
1968(昭和43)年、神奈川県生れ。高校中退後、「東京キッドブラザース」を経て、’88年、劇団「青春五月党」を結成。’93(平成5)年、『魚の祭』で岸田国士戯曲賞、’96年、『フルハウス』で野間文芸新人賞、泉鏡花文学賞受賞。翌年『家族シネマ』で芥川賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ふじさん

73
命シリーズの4作目。東の死から始まり、お通夜、告別式、初七日法要、四十九日法要、納骨の経緯が丹念に綴られると共に、東に関わりのある人々との結びつきも描かれる。葬儀全体の経過の記述と共に、東と柳のそれまでの生活の回想が織り込まれる。死者の声を追い求め、その声を手繰り寄せようとする作者の必死の思いが、じわじわと伝わってくる。柳にとっての東の存在が如何に大きなものだったのか、改めて知ることになる。葬送と鎮魂の最終章、フィクションかノンフィクションのか判断がつかないが、心を揺さぶられたシリーズには間違いない。 2025/12/04

メタボン

28
☆☆☆☆ 本筋ではないかもしれないが、猫のクロの死の場面が一番せつなく、堪えられなかった。表題のとおり、亡き東の声が、日常のあらゆる場面で脳内に響き渡ってくる。その意味で、まさしく4部作の中でも「レクイエム」としての位置づけと感じた。ただし、柳美里の筆致は、鎮魂というよりは、死者と同化するイメージだ。東の死を受け止められず、一人になるのが怖くて、久しぶりに会った東京キッドブラザースの後輩に救いを求める場面も切実だった。2020/03/16

kera1019

5
傷ついたり、泣いたり、笑ったり、見失ったり、安心したり… 色んな感情が力強い言葉となって語りかけてくる。この本を読む限りでは柳美里さんってすごく脆くて弱々しいのに、どっからこんな力強い言葉が生まれてくるんやろ。しかも一つ一つ細かく丁寧に描写されてるので、その世界は濃厚に広がって、読んでるって感覚も忘れて四部作の1300頁に自分の時間と小説の世界がごちゃごちゃになるくらいハマってました。2013/10/14

kemonoda

3
「命」四部作の最終巻。これまでの三作が東由多加さんの死までを繰り返し語ってきたのに対し、本書ではその死から49日までの心境と出来事が克明に語られます。とにかく力強い本。力をもらえる本です。 柳美里という人のことが「青春五月党」の頃からずーっと気になっていたのですが、本書をよんで、ようやく「好き」になりました。へんな言い方ですけど。今年はもっと柳美里さんの本をよみたいと思います。2013/01/12

よんしん

2
4部作のラスト。あれだけ愛する人がいたと言う事は幸せだと思う。2012/05/11

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