感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なる
38
ピタゴラス、アルキメデス、ユークリッドにプラトン、関孝和やガロアまで、フェルマーだってある。彼ら24人の挑んだ数学という学問について紹介する。数学が得意な人なら定理を実際に検証しながら楽しめ、得意でない人なら定理が生まれたきっかけやエピソードから垣間見える人物像を楽しむ、というそれぞれの味わい方ができる。自分は圧倒的な後者だけれど、今までぼんやりと数式でしか覚えてこなかった(しかも忘れている)定理を、錆びれた脳をフル回転させながら一緒に解いてみるのは存外たのしく、ちょっと苦心するのも懐かしかったりする。2022/03/29
ほりん
21
24人の数学者について,業績と逸話を紹介している。とても読みやすくて面白い。古代の人たちが多くの知識を持っていたことに驚く。また,先人が見つけた法則を,後の人が証明していくという数学の歴史もすごいと思った。数学者の中には,貧しくて学校に行けなかったとか,親の方針で独自に勉強した人も多い。一律的な教育より,自由な発想が大切なのかもと思った。子供たちの中学受験のときに見た問題もいくつかあって,古典的な証明問題だったことを知った。直感力のあるうちに,そういう良問に触れておくのは良いことかもと思った(落ちたけど)2014/05/11
naotan
15
ミカエル・ロネーの『ぼくと数学の旅に出よう』も面白かったけど、日本にもこんなに素晴らしい先人がいたとは! 著者の本をもっと読みたくなりました。2019/09/25
ぜんこう
14
「浜村渚の計算ノート」シリーズに出てくる数学者のことをちょっとでも知ろうかと(半分嘘^^;)図書館で借りてみた。予想外に「博士の愛した数式」に出てきた完全数や親和数なんかも出てきて、ちょっと嬉しかったり(^^)わかりにくいところは読み飛ばしましたが、独自の道を行く自由な数学者もいれば、古い頭のベテラン数学者のために生きている間に認められなかった不遇な数学者など、愛すべき人間的な数学者の姿に少し触れられたような気がします。2014/02/08
赤い熊熊
13
高校時代に勉強した『解法の手引き』『解法のテクニック』を書かれた矢野先生の本。当時はアインシュタインの元で研究したすごい人だなど思いもしなかったです。この本では、古代ギリシャの数学者から始まり、ヒルベルトで終わります。数学の内容が初歩的だからか、ギリシャ時代の話については数学の解説も丁寧で読み応えあります。とはいえ、ちょっと面倒に思ったところは読み飛ばしましたが。数学の内容も、エピソードも面白い本でした。2017/12/14