新潮文庫
身体感覚で『論語』を読みなおす。―古代中国の文字から

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101214917
  • NDC分類 123.83
  • Cコード C0195

出版社内容情報

孔子が生を受けた紀元前 6 世紀、言葉は古代文字で書かれていた。後世に編纂された『論語』との異同を多く含む当時の文字で読むと、何が見えるのか。能楽師の著者が、膨大な文字史料と、自身の稽古で得た身体感覚を手がかりに孔子に向き合ったとき、現れたのは「心(自由意思)」という新しい概念で、「命(運命/宿命)」に挑む人間の姿だった。これが、世界初のこころのマニュアル=論語の真の世界。

安田 登[ヤスダ ノボル]
著・文・その他

内容説明

孔子が生を受けた紀元前6世紀、言葉は古代文字で書かれていた。後世に編纂された『論語』との異同を多く含む当時の文字で読むと、何が見えるのか。能楽師の著者が、膨大な文字史料と、自身の稽古で得た身体感覚を手がかりに孔子に向き合ったとき、現れたのは「心(自由意思)」という新しい概念で、「命(運命/宿命)」に挑む人間の姿だった。これが、世界初のこころのマニュアル=論語の真の世界。

目次

序章 からだで読む『論語』
第1章 論語世界との新たな出会い
第2章 「命」の世界
第3章 孔子学団に入門する―「学」とは何か
第4章 「詩」―叙情世界に本質は宿る
第5章 「礼」―魔術とマニュアル
第6章 「心」―このまったく新しい世界

著者等紹介

安田登[ヤスダノボル]
1956(昭和31)年、千葉県銚子生れ。下掛宝生流能楽師。能のメソッドを使った作品の創作、演出、出演も行う。また、日本と中国の古典に描かれた“身体性”を読み直す試みも長年継続している。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんこい

12
人間に心はなかったとか、不惑とか孔子の時代にはなかった漢字とか、金文で感じを分析すると象形の見事さに感心してしまう。無味乾燥の論語が生き方指南として生き生きしそうなのは見事だが、身体感覚の表題はよくわからない。2018/09/24

耶麻

8
論語を漢字の由来から読み解いていて、非常に示唆に富む面白い内容だった! 心という漢字はまだ孔子のいた時代はまだそれほど浸透していなかったとか漢字の歴史に関する情報も面白かったが、能楽者である筆者の体験から来る読み解きも興味深い。2019/04/28

みこ

8
「惑」という字を取り上げ、孔子の時代と現代の字の意味に違いがあることを示す。そこで心を鷲掴みにされ俄然本書への興味が増してくる。そうそう、この「心」という字も概念も孔子の時代にとってはまだ新しいものだったらしい。そんな時代に孔子は心の在りようを説いていた。そしてそれは現代の私達にとっても極上の参考書となっている。さらに孔子の周りには顔回や子路などの「キャラの立つ」人たちも居たことがより孔子への興味を注がれる。2018/08/18

5
あまりにも有名な一節「四十にして惑わず」が、今日捉えられている「40歳になったら迷うことなど無くなる」という解釈とはかけ離れたポジティブなものだったとは。驚き。漢字の字源を辿り、当時使われていた字形から孔子の意図に接近する試みが非常に興味深く、純粋に楽しい。「心」という概念が新たに形成されたものだという事実もねえ、なるほどなあと。2018/09/27

shouyi.

4
「論語」と安田登さんの組み合わせに強く興味をもったのがきっかけ。前々から白川文字学への接近を感じていたけど、それだけではなかったのが一番の驚きでした。 「君子は器ならず」とは、安田さん自身も実践していることなんですね。私は「我仁を欲せば、斯に至る」という境地にいつか達したい。2020/08/29

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