出版社内容情報
高校卒業時、調理師免許が取得できる食物調理科。和洋中スイーツ、舌がとろけるような絶品料理の調理を夢見る30名の調理師の卵たち。剣道少年だったケイシは竹刀を包丁に持ちかえて、不器用ながら日々懸命に腕を磨く。 3年最後の試食会では、何十回と試作を繰り返した自慢の四川麻婆豆腐を出品することに──。努力と工夫と友情に感動必至、青春調理小説の傑作。『3年7組食物調理科』改題。
須藤 靖貴[ストウ ヤスタカ]
著・文・その他
内容説明
高校卒業時、調理師免許が取得できる食物調理科。和洋中スイーツ、舌がとろけるような絶品料理の調理を夢見る30名の調理師の卵たち。剣道少年だったケイシは竹刀を包丁に持ちかえて、不器用ながら日々懸命に腕を磨く。3年最後の試食会では、何十回と試作を繰り返した自慢の四川麻婆豆腐を出品することに―。努力と工夫と友情に感動必至、青春調理小説の傑作。
著者等紹介
須藤靖貴[スドウヤスタカ]
1964(昭和39)年、東京都生れ。駒澤大学文学部卒業後、スポーツ雑誌の編集者・記者などを経て、’99(平成11)年、「俺はどしゃぶり」で第5回小説新潮長篇小説新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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三代目 びあだいまおう
244
美味しくて幸せな温もりを感じる青春ストーリー。調理師を目指す高校生達が奮闘する舞台は『ショクチョウ(食物調理科)』本作は、1,2年で下積みを経た3年生達のドラマです!極短編で積み重なる展開は、学生達の健闘や苦悩に共感させる気持ちよいスピードで読みやすい!ページを捲るごとにちょっとずつ成長感じる!子を持つ親の大好物作品。料理の世界の厳しさと素晴らしさをブレずに説く小梅先生のラストメッセージには泣きました。『ご馳走』の語源は、大切な人をもてなす為の食材探しに走り回ること!麻婆豆腐とうどんパ、激美味です‼️🙇2019/03/23
佐島楓
64
高校の食物調理科が舞台。爽やかで清々しい読み心地。調理実習は思いもよらず厳しい内容だが、これは生徒たちの将来がプロの料理人に直結しているから。外食のとき提供される料理のひとつひとつが、真剣勝負の末に生み出されたものだと意識すれば、見方もまた変わってくる。自分で作る料理だって、家族を思って作る以上特別なものなのである。改めて思いが至るところが多い作品だった。2018/04/27
優希
47
まさに青春ですね。王道の雰囲気はありますが、皆が料理と向き合っているのが気持ち良いです。2021/01/12
スズ
45
卒業時に調理師免許が取得出来る食物調理科で日々恩師にダメ出しを食らいながらも、懸命に鍋を振るい包丁を握り続け、和洋中の多種多様な料理に挑み続ける料理人の卵達を描いた、料理に青春を捧げる少年少女の美味しい物語。仕込みのために朝日が昇らぬ内に登校したり、食材の仕入れや原価を除いた純利益の計算と調理からテーブルサービスの演出までを生徒だけでこなす等、生徒であってもプロ並の意識を持ち続けながら、食べてくれる人が一人でも多く笑顔になってくれる様に仲間と切磋琢磨していく少年少女の成長が気持ちいい。ごちそうさまでした!2018/05/23
はるき
44
調理師を目指すための食物調理科。通称、ショクチョウ。3年間クラス換え無し、全員が納得するまで話し合う徹底した民主主義。児童書の文庫化なので、語り口が柔らかいですが、料理にたいする情熱は大人顔負けです。神業みたいなスーパー料理少年は不在。近所にいそうな子たちが悪戦苦闘しながら成長する姿に、こちらの背筋が伸びるようでした。百点ではなく二百点を目指せ。素晴らしいと思います。2018/06/19