内容説明
太平洋戦争中、南方戦線で負傷した一等兵の私は、激戦の島に建つ臨時第三野戦病院に収容された。最前線に開いた空白のような日々。私は、現地民から不足する食料の調達を試み、病死した戦友眞田の指の骨を形見に預かる。そのうち攻勢に転じた敵軍は軍事拠点を次々奪還し、私も病院からの退避を余儀なくされる。「野火」から六十余年、忘れられた戦場の狂気と哀しみを再び呼びさます衝撃作。
著者等紹介
高橋弘希[タカハシヒロキ]
1979(昭和54)年12月8日、青森県生れ。2014(平成26)年、「指の骨」で新潮新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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