感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatohebi
6
「姦通小説と恋愛小説」「好色文学の問題」「痴情小説をめぐって」「文学と道徳」「ワイセツと文学」「モデル小説とプライヴァシー」「風俗小説の諸相」「私小説と心境小説」「自伝小説と自己形成」「歴史小説とは何か」「滑稽と諷刺」「短編と長編」。文庫版「付記」で「本書は、おもに近代小説についての案内書」で「現代小説」を詳述する余地がなかったという。小説や文学のリアリティーやアクチュアリティーがまだ実感されていた時代、小説が社会と渡り合い、実人生の中で何らかの役割を担うことを期待されていた時代の小説観、と言えようか。2021/10/30
なおぱんだ
1
文芸評論家で小説家である著者は、文学全集の編者でもあり、文学に対する造詣の深さから本書が生まれました。当初週刊朝日に連載されたコラムを集めたもので、古今東西、ジャンルにこだわらない作家の有名無名の作品を集めた評論集です。姦通小説、恋愛小説、痴情小説、私小説、好色文学などから、道徳、ワイセツ、プライバシーなどのテーマごとに、和洋の文学作品について著者の視点から語られていますが、決して重いものではなく世代を問わず気軽に読むことができます。2021/02/04
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