新潮文庫
帝都東京 殺しの万華鏡―昭和モダンノンフィクション 事件編

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101208282
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0195

内容説明

惨!是レガ帝都東京ノ“殺シ”ノ現状ナリ―。戦前、新潮社が発行していた総合月刊誌「日の出」から、事件ノンフィクションを厳選。時空を超えてさすらう修羅たちが、今ここに甦る。刑事本人が綴る猟奇情痴の殺人現場、医学博士が明かす死体鑑定秘話、そして現役警察官・裁判官による鬼気迫る裏座談会…。そのおぞましき本性、脈々と息づく狂気、現代社会に通じる宿業の人間絵巻。

目次

第1部 男と女の「非情の現場」(情痴の片腕事件;湯上りの死美人;屋根裏の殺人鬼;都会の犯罪・裏の裏座談会)
第2部 猟奇、狂気の「倒錯愛」(女装の殺人魔;母殺し涙の裁判;津田沼の生首事件;法医学二態(自殺か他殺か;解剖室奇談))
第3部 驚愕と怪異の「人間模様」(旋風殺人事件;樽漬の生美人;裁判官の思い出座談会)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のの

6
昔の事件は猟奇殺人といえども原因、動機がわかりやすいものが多い。 津田沼の生首事件を担当した当時の刑事が、「一番猟奇的で、今思い出しても心の踊る事件」とか言っててビックリ。 心を踊らしちゃいかんだろ、と。2015/07/10

JunTHR

3
終戦の年に廃刊した雑誌から、殺人記事だけを集めたオムニバス。刑事によるものメインで、事件発覚→刑事のちょっとした失敗→見事に犯人逮捕というほとんど定型な流れが多い。取り扱われる事件、なかなかに猟奇的なものも多く読み応えはある。しかし、刑事自身がこんなに詳しく記事を書くってのは、現代でもやってほしいくらい。豊富なディテールと異様な呑気さ(関係者の女性によろめく刑事の多いこと!)など、そんな文体も含めて時代を感じさせる。『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』で天才とされた吉川澄一がやはり、天才として登場してた。2016/06/20

ふたば

2
サスペンスドラマさながらの事件記録。大正(?)から戦前までくらいに起きた事件を捜査担当者が直に記録したのか、記者が聞き取って書いたのか、いずれにせよ事件発生から解決までの状況が生き生きと伝わってくる。多少、美談風や活劇風に体裁を付けている部分はあるのだろうが、事実は小説より奇なりを地で行くような事件ばかりで興味深い。捜査員たちと記者の座談会もなかなかに面白く、今の捜査員たちと何ら変わらない姿がそこに見えるようだった。2018/10/27

kzm

1
乱歩の小説のようだ2021/02/13

sash

0
なんちゃら捕物帖を読んでいるような気分になるかつての日本を舞台にした事件自体もだけど、カタカナ語が少なかったり今ではあまり見られない言い回しがあちこち散見できて情緒を感じていい。このころの日本語の文章好きだなあ。まだこの本の元の月刊誌の事件記事あると思うんで読みたし。新潮さん出してくんないかな?本のタイトルもかっこいい。2015/04/27

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