出版社内容情報
地球が狂い始めた日、妊婦たちは次々と姿を消した。N極とS極が大逆転する中、人の不安と命を操る者とは。新機軸のパニックSF。地球のN極とS極が反転し始めた。大規模地磁気嵐が発生し、東京上空にオーロラが出現。異様な寒冷化と降り注ぐ宇宙線に不安が広がる中、女性記者浅田柊の耳に奇妙な話が聞こえてくる。都内の病院から妊婦たちが次々と失踪しているというのだ……。謎の団体、脳科学の闇、不可解な妊婦の死。取材の果て、柊が突き止めた恐るべき真相とは。パニックSFの新たなる傑作。『磁極反転』改題。
伊与原 新[イヨハラ シン]
内容説明
地球のN極とS極が反転し始めた。大規模地磁気嵐が発生し、東京上空にオーロラが出現。異様な寒冷化と降り注ぐ宇宙線に不安が広がる中、女性記者浅田柊の耳に奇妙な話が聞こえてくる。都内の病院から妊婦たちが次々と失踪しているというのだ…。謎の団体、脳科学の闇、不可解な妊婦の死。取材の果て、柊が突き止めた恐るべき真相とは。パニックSFの新たなる傑作。
著者等紹介
伊与原新[イヨハラシン]
1972(昭和47)年、大阪生れ。神戸大学理学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科で地球惑星科学を専攻。博士課程修了後、大学勤務を経て、2010(平成22)年、『お台場アイランドベイビー』で横溝正史ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チョコ
73
磁極?地球は磁石なの?あ、そっか方位磁石が北指すか、というレベルの知識で読み始め、太陽フレアとか地球のコアだとか、いつもと私が目にするものと全く違う分野て面白かったです。訳の分から無いものに対しての恐怖が色々社会に混乱を与える様子が、コロナ禍の今と似ていて、作者が本当に先見の明というか、こういう事態も見越していたのではないかなぁーと今のコロナ禍の状況を作者に伺いたい感じ。2021/09/05
papako
59
ダメだった。この作家さん、なんだかんだで楽しめていたので読んでみたけど、結果流し読みに。いつもの薀蓄と謎解きのちょうどいい感じが無くて、ちぐはぐな印象。地軸反転と妊婦失踪が、ちょっとずれてたのが一番の理由かな。残念。樹くんが元に戻って、ろうそくあげられて良かった。それだけが救いかな。2018/07/09
きっしぃ
43
地磁気反転が起こりつつある日本、それによってもたらされる影響、そして謎の妊婦たちの失踪事件。最初の説明部分が辛くてなかなか読み進まなかったけど、事件が起きてからは読みやすくなった。地磁気反転は現在までにも起こってきたことみたいだけど、いま自分が生きている瞬間に、だとパニックになってしまうのかなぁ。ラスト近くの柊の台詞にはちょっと胸が熱くなりました。ひさびさの600ページ越え、達成感!2017/06/06
背古巣
39
これも大好物の作品でした。地磁気逆転と太陽活動の極大期をからめ、そこに強力な時期によって新人類を作ろうとする科学者のソースをかけての内容。登場人物もキャラが立っていてよかったです。ただ柊については、中盤ぐらいまで男性だと思って読んでいました。途中でつじつまが合わなくなって「あれっ?」てなって、その先で「わー!?女性だったんだ」ってなりました。まあ、作品の面白さには関係なかったですけど(^o^)。2025/06/12
kk
27
何の前触れもなく人類を襲う急激な地磁気異常と、不安・混乱に陥る社会。そして逆に高揚感に包まれる一部の人々や渦巻く思惑。そんな設定の下、フリージャーナリストの主人公が、頻発する妊婦失踪の謎に迫るお話。未曾有の事態に直面する人々の生き様に加え、背景となる科学的要素についても、決して理系ではない主人公の視線を通じて自然に語られているように感じました。ものすごくドラマチックなストーリー展開ってわけでもありませんが、危機の中での人間の利他的な営みに向ける視線に明るい希望が感じられて、読後感は悪くありませんでした。2022/07/29
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