新潮文庫
有栖川有栖の密室大図鑑

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  • サイズ 文庫判/ページ数 367p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101204321
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0195

内容説明

「密室」とは、不可能犯罪を可能にするための、想像力の冒険である―。1841年に『モルグ街の殺人』が発表されて以来、作家と読者の双方を魅了し続けてきた東西の「密室」ミステリから、カー、クイーン、乱歩、安吾、鮎川哲也など、歴史的なトリックを凝らした40編を厳選。意表を衝く発想とそれを実体化させる緻密な論理の魔術を、イラストと共に解き明かした瞠目の密室パノラマ図鑑。

目次

海外ミステリ(ビッグ・ボウの殺人(1892)―「密室トリック」を発案したのは誰か?(イズレイル・ザングウィル)
十三号独房の問題(1905)―「思考機械」の監獄からの脱出(ジャック・フットレル)
黄色い部屋の謎(1908)―世界で最も有名な殺人現場(ガストン・ルルー)
急行列車内の謎(1920)―走行中の列車から犯人はどのように消えたのか?(F・W・クロフツ) ほか)
国内ミステリ(D坂の殺人事件(1925)―「お茶漬け風密室」の名作(江戸川乱歩)
蜘蛛(1930)―「本格」命名者の建物殺人(甲賀三郎)
完全犯罪(1933)―エキゾチズムあふれる異界の犯罪(小栗虫太郎)
灯台鬼(1935)―とびきり魅力的な舞台で起きた惨劇(大阪圭吉) ほか)
文庫版特別編(スウェーデン館の謎(1995)―オープンエアの白い密室(有栖川有栖))

著者等紹介

有栖川有栖[アリスガワアリス]
1959(昭和34)年、大阪生れ。同志社大学卒。書店勤務を経て、’89(平成元)年『月光ゲーム』でデビュー。作風から「日本のエラリー・クイーン」と呼ばれ、ロジカルな謎解きには定評がある

磯田和一[イソダカズイチ]
1942(昭和17)年、大阪生れ。劇画家、グラフィック・デザイナーを経て、現在は絵本を中心にイラストの仕事に専念する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

111
数ある古今東西の密室ミステリの中から有栖川氏が自身の目利きによって厳選した密室40編を集め、それを図解して紹介しようとして編まれたガイドブック。何よりも密室が図示されているところがいい。ミステリの中には見取り図が付いていない作品も多くあるので、そんな作品を読むときにはいい参考書となるであろう。本書はミステリが実に絵画的な文学であるかをも証明した良書と云えよう。そして有栖川氏の企み通りにトリックを知りたくて読みたい本が増えてしまい、困ったものである。そんな困った魅力がミステリにあることを改めて教えてくれた。2017/12/31

ばりぼー

57
有栖川さんは、詳細なメモでも取りながら読んでいるんでしょうか?古今東西のありとあらゆるミステリに精通した広範な知識には、毎度のことながらため息が出ます。紹介されている41作中既読は僅か10作、しかも「黄色い部屋の謎」「刺青殺人事件」なんて、部屋が黄色かったことやタトゥーが出てきたことしか覚えていません。まぁ記憶力が貧弱なおかげで、既読本でも新鮮に読めるというメリットがあるので(笑)、密室ミステリの歴史を俯瞰しながら読破したいと思います。ネタバレなしでこれだけ惹きつける紹介が書けるなんて職人芸ですね。2015/02/16

林 一歩

29
発熱中のスポンジのようにスカスカな頭で読むには最適の軽〜い雑文。イラストは良かった。2013/07/17

さるまる

24
長らく読みたいと思っていたのですが絶版らしくなかなか手に入らなかったのですが先日ふと入った古本屋さんで発見、格安で購入できました。 これはいいですね、有栖川さんのおすすめの密室トリックミステリーを図入りで解説。ミステリー作家であり、かつマニアである有栖川さんの面目躍如w すでに既読の作品もありましたが、それぞれの解説の切り口が独特で面白いです。読んでない作品はぜひ読んでみたいと思わせます。実際に何冊かは購入してしまいましたw2018/04/22

yucchi

14
密室が好きなら読む価値があると思う。想像力が乏しい私はいつも見取り図とかがないとぼんやりしたまま読み終わってしまうので、こういうのがあると嬉しくなる。今まで読んだ本でも見取り図がなかったものを磯田氏に描いて頂きたいな〜。未読のものが多かったのだが、自分が苦手な海外ミステリでも読みたいと思わせる有栖川有栖氏の解説はさすが。2014/04/30

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