内容説明
高辻藍は専業主婦。商社に勤務する夫の司郎、中学生の長女・春菜と国分寺に暮らしている。おだやかに幸福を食んできたかにみえる一家。しかし、不妊に悩んだ末、第三者の精子提供により長女を出産したことは、夫婦だけの秘密だった。「家族」という砂の城に、互いの理想をひとつずつ積み上げてきた夫と妻。だが、結婚二十二年目の夏、その城に思いもよらぬかたちで亀裂が入った…。
著者等紹介
高橋昌男[タカハシマサオ]
1935(昭和10)年、東京生れ。慶応義塾大学在学中より「三田文学」の編集に従事。卒業後は、広告代理店勤務を経て執筆活動に入る。’97(平成9)年、『独楽の回転』で平林たい子文学賞(評論部門)を受賞
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