内容説明
プルーストの『失われた時を求めて』、ジョイスの『ユリシーズ』、ガルシア=マルケスの『百年の孤独』等々、その名は知っていても、なかなか読破するチャンスのない「小説」が10篇。しかし臆することはない。篠田一士は、1作1作、丁寧かつ渾身の力を込め、躍るような筆致で道案内してくれる。文学の、小説の魅了、読書の楽しみを余すところなく伝える1冊。
目次
『失われた時を求めて』(プルースト)
『伝奇集』(ボルヘス)
『城』(カフカ)
『子夜』(茅盾)
『U・S・A』(ドス・パソス)
『アブサロム、アブサロム!』(フォークナー)
『百年の孤独』(ガルシア=マルケス)
『ユリシーズ』(ジョイス)
『特性のない男』(ムジール)
『夜明け前』(島崎藤村)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
30
感想……? http://atky.cocolog-nifty.com/bushou/2013/03/post.html
山一工房
1
なんだかよくわからないが物凄く熱意が伝わってくる。次は、ここに挙げられている小説を読んでみることにする。2014/03/17
山像
0
篠田一士の小説批評、「いかに新しい小説言語を創造したか」に最大の価値が置かれている。ジョイスやプルーストが難解極まる代物なのは当然のこと、機会があれば読もうと思っていたフォークナーも、「あまり気の利かない話が多かったな」などと言いながら気楽に読了したボルヘスも、何もかもが難解極まる小説言語理論の構成物として解釈されていく、この感覚……とても娯楽としての読書とは釣り合わない……。 まあ、このような多角的な視点を持った人の読解と自分の解釈とを“答え合わせ”できるというのが、古典文学を読む魅力の一つなのですが。2016/09/03
Yossarian
0
前置きにくだくだしく断るまでもなく、~の十大小説、というのは選ぶ人によって当然変わって、選考への文句もそれによって当然出てくるのだけれど、個人的に好きな小説が多く挙げられていたのもあり、楽しく読めた。