内容説明
著者自身の企画になる最後の本―作家が毎月楽しんで食材を選び、その食材に熟達のペンと絵筆をふるう。それを受けたお気に入りの料理人が、旬の献立をたて、作家の前に並べてみせたのは、「剣客商売」シリーズで老剣客・小兵衛が舌鼓を打っていた、四季折々の江戸の味の数々。根深汁、柚子切り蕎麦、軍鶏鍋…見て読んで、実際に作っても楽しめる、池波正太郎・食の世界を味わいつくす一冊。
目次
春(白魚;烏賊 ほか)
夏(鯉;鰹 ほか)
秋(松茸;沙魚;栗)
冬(牡蠣;鴨 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Makoto Yamamoto
19
池波正太郎の著書には料理の場面がスッと入っていて、その度に「うまそう!」と思いながら読み進んだ。 今回は剣客商売シリーズに出ていた料理を、池波正太郎と懇意な料理人が実際に作って(レシピ付き)、その感想まで書かれていて、しかもカラー写真入り。 剣客商売の一部が掲載されているので、それらを思い出し、料理を目で楽しみながら読み終えた。 2021/11/21
Jun1
16
カラー写真たっぷりで、レシピまで書かれてます。全ては思い出せないけど、「剣客商売」を思い出しながら読むのはとても楽しかった。秋山大治郎が毎日のように食していた根深汁さえ美味しそうに感じた(^ ^)2019/08/20
Alice@JazzCafé
12
『剣客商売』に出てくる江戸の四季折々の料理が、美しいカラー写真と挿絵で視覚的に楽しめます。料理に関して池波氏の本文からの抜粋や、近藤氏の料理を作ってみての所感も読めて、その上レシピも載っているので実用的。早速作ってみました。まずは根深汁!“煮すぎると苦みがでるので注意”だそうです。2013/03/28
けいちか
11
剣客商売シリーズの「食」に焦点を当て、実際に料理人さんに作ってもらって、更に感想まで。その料理人さんも池波正太郎さんと昵懇だったとあっては、かなりの期待度で、読了後もその期待は裏切られませんでした。2016/03/11
rakim
8
献立に迷ったときに何となく引っ張り出してきた再読(見)本。池波さんのお料理関係の本は、何時見ても日本人の食意識を刺激してくれます。今回は「あ・・そろそろ出始めたかな」と思って白瓜買ってきました。久しぶりの雷干しが作りたくなって。(この本に出ている料理の作り方は参考にできる程度です。)2011/06/10