出版社内容情報
池波 正太郎[イケナミ ショウタロウ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HIRO1970
82
⭐️⭐️⭐️久々の正ちゃんの暗殺物。闇の狩人と登場人物たちに繋がりがあり、江戸の街の闇社会が垣間見える池波さんならではの深い作品です。話の筋だけ話すと何がそんなに面白いのかと思われがちですが、何とも形容し難い生憎の機微が伝わり他の作者では得ることができない悪者の孤独と命運をその成長と共に見事に描写しています。かなり凄惨な話もあるのですが、読後感が悪い事が全く無いのも池波さんの大きな特徴です。江戸の話が好きな方にはオススメします。池波さん累計140冊目。2015/09/27
優希
47
面白かったです。人間関係のしがらみと一瞬の気の緩みが死へと繋がるのが鳥肌ものでした。暗黒街に生きる男たちの世界が臨場感を持って迫ってくる感覚です2023/03/08
けやき
45
仕掛人になった山崎小五郎の暗い一生。短編ではないのですが短いので、一気に読めました。2023/03/16
出世八五郎
28
超ぅ久しぶりの池波正太郎♪超ぅ面白かった・・・この前に読んだのが翻訳物でページ全部文字で埋められた作品だった所為か、本書は余白たっぷりなので、読書最中、先の展開予測、疑問、話の作り方などを考えながら読んだ。つか読めた。終わり方も好みであり映画化で海外受けしそうな気がする。はじまりから心を掴まれました。2019/08/29
さく
18
小五郎の中にある秘めた願望は、あるきっかけに決壊した。出会うべくして、暗殺のプロと寝食を共にし、裏世界に染まる。人の命がなんとも軽い時代に。もしも生まれの秘密を知った小五郎はどうなったか。たぎる血は、変わらない激しい道を選んだのではないか。江戸のハードボイルドでした。池波博物館に散歩がてら行こうと思います。「闇は知っている」大人なしっとりとした、現代にも通ずるタイトルです。2021/03/14