出版社内容情報
屋島の合戦に敗れ、みかどと女院を擁し、西へ向かう平家とそれを追う義経軍。源氏平家の雌雄を決する、壇ノ浦の決戦の時が目前に!
扇の真ん中に、余一の矢を射あてさせ給え。源平互角の攻防で日暮れ時を迎えた屋島で、小女房を乗せた一艘の小舟が、旗竿の先に扇を高々と掲げ、沖から漕ぎ寄せる。この扇を射てみよとの平家の挑発に、那須余一が放った鏑矢は、見事扇を波間に弾き落とした。源氏挟み撃ちに失敗した平家は屋島から逃れ、長門彦島に拠点を構える。いよいよ源平最終決戦の時が迫る……。屋島の敗北から壇ノ浦前夜まで、平家存亡の危機を描く第十六巻。
内容説明
源平互角の攻防で日暮れ前を迎えた屋島で、小女房を乗せた一艘の小舟が、旗竿の先に扇を高々と掲げ、沖から漕ぎ寄せる。これを射てみよとの平家の挑発に、那須余一が放った鏑矢は、見事扇を波間に弾き落とした。そして源氏挟み撃ちに失敗した平家は屋島を逃れ、長門彦島に拠点を構える。いよいよ源平最終決戦の時が迫る…。屋島の敗北から壇ノ浦前夜まで、平家存亡の危機を描く第十六巻。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892‐1962。神奈川県生まれ。船具工、記者などさまざまな職業を経て作家活動に入る。国民文学作家と親しまれ、1960(昭和35)年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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姉勤
34
那須与一の扇の的を射止めた逸話は、殺し合いの最中の一瞬の共感を示したが、宗盛の用兵のつまずき、味方の離反、連敗からの悲観的心理により、大軍を擁しながら屋島を失陥、瀬戸内を西行する。清盛の正嫡だがカリスマもリーダーシップも乏しい、宗盛の惰弱と、清盛の弟、時忠の安徳天皇と三種の神器を取引とした和平工作。刹那。壇ノ浦という終局に向けて、一瞬一瞬の各々の思惑と判断が、滅へと収束されていく。 2018/12/09
ソングライン
16
屋島への奇襲作戦を成功させた義経は、宗盛の短慮から屋島を追い出された桜間ノ介の命を助け、味方につけることにより、平家を屋島から追い落とします。一方、最後の平家の砦、彦島を守る平知盛は、九州平家の忠臣原田種直を裏切り者として極罪に処そうとする平家一門を一喝し、その命を救います。義経に従う麻鳥は屋島の戦いの後、白峰に眠る崇徳上皇の荒れ果てた墓を弔います。戦乱の中、慈悲の心を持つ義経と知盛、最後の決戦が目前です。2019/12/23
ムカルナス
8
浮巣の巻。屋島から逃れ海を漂い長門彦島に拠点を構えるまでの平家一族を描く。平家敗北でも三種の神器と引き換えに幼い天皇と建礼門院だけは救いたいと画策する時忠だが、教経は時忠父子を監禁して動きを封じる。それに同調する総領・宗盛は敗北の可能性を直視できず勇ましい教経を信じたいだけのように思える。経盛や知盛は現実を見据え対応したいが戦いのためには対立を避けようと宗盛に従う。一族滅亡は覚悟の上、立派な最期をと思う。なんだか先の大戦の日本軍のよう。2019/08/17
gushwell
7
屋島の戦いの続きから。前半は、那須の与一の扇の的と義経の弓流しのエピソードが語られる。圧倒的数の優位を生かせなかった平家は屋島を逃れ、さらに西へ落ちていく。宗盛の判断いかんによっては勝利していたかもしれないと思うと残念。宗盛は戦下手で器の小さい人物として描かれているが実際はどうだったのだろうか。最終決戦に臨み十分な準備を怠らない義経と、ひとつに纏まりきれない平家。いよいよ壇ノ浦の戦いが始まる。2016/09/19
スー
6
那須与一の扇のエピソードから始まり、宗盛の器の小ささにより桜間ノ介を義経の方に追いやってしまい、これにより必勝の挟み撃ちが破れ呆気なく屋島を失い彦島に拠点を移し、最後の決戦へ。子供の天皇を無理矢理船に乗せたり本当に大事に思っていたのか?大人達に道具にされ可哀想だ。今も昔も天皇は自分のやりたい事も出来ないのか?一般人に産まれて良かった。2016/11/13




