出版社内容情報
西国での激しい平家の抵抗に苦戦する範頼軍。追討の総大将を命ぜられ、熊野水軍を味方につけた義経は、暴風雨を衝き、屋島に迫る。
ただ、屋島へのみ、ひたむきぞ。一ノ谷敗戦後、屋島に逃げ落ちた平家。追討の総大将範頼は、激しく抵抗する平家に苦戦が続く。法皇より判官に任ぜられた義経は、膠着する状況を打破すべく、再び大将軍に。田辺の湛増との駆引きの末、清盛恩顧の商人朱鼻の伴卜、吉次らを出し抜き、海上の決戦の命運を握る熊野水軍を味方につけた義経は、暴風雨を衝き、屋島に向かう。海上での決戦を心に期す義経の屋島への奇襲を描く第十五巻。
内容説明
屋島で再起を図る平家。ついに追討の総大将を命ぜられた義経。屋島の戦い、開戦!風雲急の第十五巻。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892‐1962。神奈川県生まれ。船具工、記者などさまざまな職業を経て作家活動に入る。国民文学作家と親しまれ、1960(昭和35)年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
29
兵略の天才、義経の骨頂が示される屋島の戦い。戦争の合理。最も兵や民間人の犠牲を出さぬとか、最も大きな手柄をあげるかではなく、最も効果的な結果をもたらすか。敵方の心理支配。彼我の人材、資材の喪失は、そのために度外視される。幼き安徳天皇を頂き、三種の神器を手中にしつつも、京を追われ仮の陣をしかざるを得ない平家の状況の厳しさ。のそさ中にも、貴族化した気分と、清盛以来の強兵の気分の混在が、旧日本軍の参謀本部を隠喩する。心理の挽回を図りたい、海の逃れた平家水軍から、金色にきらめく扇の的が示される。2018/11/30
ソングライン
18
屋島の平家軍が手薄と知ると、果敢に荒天と風浪の海へ、屋島を目指し船出する義経軍。軍神義経は、蛮勇の士ではなく、戦いの前に平家が頼みとする熊野の水軍を味方につける周到さを持ち合わせます。やしまの戦いの中、敵将教経の矢から義経を守るため、自らを犠牲にする佐藤継信、みちのくを旅立つときから寄り添ってきた主従の永遠の別れに涙します。2019/12/04
ムカルナス
8
義経の奇襲を受けた屋島の平家の総領・宗盛は狼狽し指揮もとれず船に退却命令を出し、通報してくれた能遠は信用せず、湛増を味方に出来なかったさくらの局をなじる。時忠は大局観のある戦略家であり和議を画策するも一門は源氏憎しで冷静さを失っている。教経は優れた武者だが陸からの攻撃を予想できず海上戦の備えしかしていない。個々の人材を活かしまとめる力は宗盛にはない・・となると負けるべくして負けたと言える。一方、義経は嵐の中を出発して奇襲に成功、何故か湛増も味方に・・後の不運と対比させるべく幸運も強調されているのかも。2019/08/10
スー
8
待ちに待った義経への出陣命令。義経は弁慶に熊野水軍を味方につくように説きにいく。そして義経が偵察に出していた家臣が戻って来て、河野氏との戦いが起き平家方は手薄だと報告する。義経は勝機だ‼と嵐の中百五十騎で船出して行く。義経の奇襲作戦は入念な下調べと準備があって初めて可能だった。今度も義経の作戦は当たり油断していた平家を海に追い払う。しかし、その代償は大きく佐藤継信が平教経の放った矢に射ぬかれ戦死し、義経達は悲しみにくれる。幼い天皇が無邪気にはしゃぎ母親に甘える姿が微笑ましく普通の家に生まれていたらと思う。2016/10/23
gushwell
7
京にいて「郷に入っては郷に従う」しかないと考える義経。一方、鎌倉で京との距離をおく頼朝とでは、やはり見ているものが違うのだろう。法皇からの判官任命を受けたことが、義経と頼朝との関係にどう影響してくるのか気になる。 それと、暴風雨の影響で混乱している最中に奇襲をかけられた平家は、つくづく運がなかったと言わざるをえない。義経という戦上手がいなければ、歴史はどうなっていたのだろうか... 2016/09/04
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