出版社内容情報
東国の武士団を従え、鎌倉を根拠地に着々と地歩を固める頼朝。富士川の合戦で平家軍に勝利を収め、弟の義経と感動の対面を果たす。
お互い兄弟にとって、生涯、忘れうることではあるまい。挙兵したものの石橋山の合戦で破れ、海路安房に逃れた源氏の棟梁・頼朝。相州鎌倉の地で態勢を整え、反撃の機を窺う。信濃では、木曾義仲が反平家の旗を挙げる。いよいよ、鎌倉を出撃した頼朝軍と平維盛軍が富士川で対陣。平家軍を壊走させた頼朝は、黄瀬川の陣で、弟の義経と感動の初対面を果たす……。活気づく源氏軍と新都福原で混乱する平家軍を描く第九巻。
内容説明
挙兵したものの石橋山の合戦で破れ、海路安房に逃れた源氏の棟梁・頼朝。相州鎌倉の地で態勢を整え、反撃の機を窺う。信濃では、木曾義仲が反平家の旗を挙げる。いよいよ、鎌倉を出撃した頼朝軍と平維盛軍が富士川で対陣。平家軍を潰走させた頼朝は、黄瀬川の陣で、弟の義経と感動の初対面を果たす…。活気づく源氏軍と新都福原で混乱する平家方を描く第九巻。
著者等紹介
吉川英治[ヨシカワエイジ]
1892‐1962。神奈川県生まれ。船具工、記者などさまざまな職業を経て作家活動に入る。国民文学作家と親しまれ、1960(昭和35)年文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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姉勤
26
房州に渡った頼朝は、その貴種ゆえに、関東の源氏の勢力を糾合し、その勢力の中心としての鎌倉に拠点を据える。やっと重い腰を上げた平家の討伐軍は、すでに貴族化した諸将の驕りと油断の中で、富士川の合戦で惨敗。この敗戦は平家の箔を落とすに余りあり、各地で反平家の動きを加熱させる。その最大の南都(奈良)暴僧の挑発は、東大寺を含む古都を焼きつくす惨事に。紅蓮に包まれる黄金の盧遮那仏の光景は、心理として平家の滅びを自らの手で決定付けた。清盛は京都への還都、後白河法皇との和解と次々手を打つも、時代の濁流に飲まれていく。2018/10/07
ソングライン
12
下総の千葉介常胤を味方につけた頼朝は鎌倉に入り、関東の源氏が集まります。そして、頼朝追討の平家軍との富士川の戦いが起こります。圧勝した頼朝の元に、馳せ参じる義経。一方、西では福原遷都が行われますが、周囲の反平家の圧力に屈し、清盛は京へ戻ることを決断します。再び起こるであろう戦乱の利を得ようとする、奥州藤原氏の商人吉次。彼を治療した麻鳥は、欲望に囚われた者へ辛辣な予言を発します。盛者必衰の物語は佳境に入ります。2019/10/10
ムカルナス
8
富士川の戦いの後、義経は頼朝と感動の初対面を果たす。吉川英治の頼朝は自分が信頼できると思った数少ない人間以外は肉親であっても冷酷な一面をのぞかせる。一方、肉親の愛情を知らずに育った義経は冷たさを感じながらも兄に一途に心を寄せる。切ない。京では清盛の策が老いも手伝ってか後手後手に回り、拙速すぎるきらいもあり、結果ことごとく裏目に出て平家滅亡の足音が聞こえはじめる。自らの余命が長くないと思う清盛は苦悩するが苦労知らずの平家の公達に後を憂いなく託せる人間はおらず・・こちらも切ない。2019/06/27
スー
7
頼朝は生きている‼続々と武者達が集まり鎌倉に落ち着く。富士川の戦いはあっさりと源氏の勝利に終わる。富士川の戦いと言えば水鳥の羽音にびっくりした平家が勝手に敗走したと聞いてたが本作では飢饉の為に食糧が集まらず挟み撃ちをしようとしていた軍が破れ源氏の水軍が後方を遮断した為に後退したとあり納得。頼朝と義経が逢うも何かしっくりこず、その後の運命を暗示してるように感じる。清盛も何だかおかしくお経が聴こえると言い出し、木曽義仲が動き出し平家はピンチになる。義仲が今までどおり乱暴な田舎者と書かれるのか?楽しみです。2016/08/23
gushwell
7
石橋山の戦いで敗れた頼朝ですが直ぐに反撃を開始。富士川の戦いでは戦わずして平家軍を潰走させ、関東での地位を確実なものとしましたね。そして、頼朝と義経の対面。この後の出来事を知っているからか、なにか頼朝のよそよそしさを感じずにはいられません。頼朝をいまいち好きになれません。清盛は福原に都を移したのはやはり大きな失敗でしたね。京都での混乱を避けたかったという気持ちは十分に理解できるのですが... 2016/06/18




