内容説明
息をするのも一苦労、最低気温-80℃の南極で、男たちの一番の楽しみはなんと言って毎日の食事。麺5玉、チャーシュー10枚、ねぎ2本入りラーメンを軽く平らげるツワモノどもを相手に、お湯は85℃で沸騰し、食材の補給は絶対不可能の環境はなかなか厳しい。しかし創意工夫と節約は料理の基本、料理人は今日も笑顔で皆の元気を支える。抱腹絶倒南極日記第2弾。日本一笑えるレシピ付き。
目次
シェラスコは別れの味
京大監修手打ち麺
雪上車のわがままリクエスト
楊貴妃の涙
ドーム基地のクリスマス
L30最後の晩餐
つまみの話
塩鮭タルタルは南極の味
伊勢海老ボールは庶民のお味?
麺ゆでは神の領域
骨まで喰いますドーム基地
南極名物二泊三日鍋
醤油忘れた!
なぜ乾物は高いのだ?
椎茸成仏大作戦―そして編み出す怪しい料理
青鬼が作ったゼンマイ
著者等紹介
西村淳[ニシムラジュン]
1952(昭和27)年、北海道留萌市生れ。網走南ヶ丘高校卒業後、舞鶴海上保安学校へ。巡視船勤務の海上保安官となる。第30次南極観測隊、第38次南極観測隊ドーム基地越冬隊に参加。陸にいる時は、講演会、料理講習会、TV/ラジオ出演などで忙しい。2006(平成18)年4月から巡視船みうらの教官兼主任主計士として、海猿のタマゴたちに囲まれている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
43
西村さんの本は面白い。今回はレシピ付きなので、料理好きには嬉しいしでしょうが、私は苦手なので、油を使ったレシピはパスしました。臨機応変に料理できるのが素晴らしい。頭が柔軟なのでしょう。不肖宮嶋さんの本を読んだ直後だったので、ゴミ問題が気になりました。空身で帰っていくシーンでは、ゴミを持ち帰ってと思ってしまいましたが、現地に行かないと判らない問題もあるやもしれず、簡単に感想を述べてはいけないかな。2017/06/16
sayan
27
閉店間際に居酒屋の「大将」が酔った勢いで昔話を始めた、そんな臨場感がある本書。詳細なレシピはあるものの、そのストーリーは高級食材だろうが越冬経験でもなんでも著者の独特の言葉遣いで「料理」する。掲載されている写真がカラーならまたその雰囲気を一段味わえたかと思う。本書ででてくる「ブイヤベース」は是非味わってみたいと思った。2017/09/03
bura
9
以前読んだ第1巻の緊張感がかなり抜けていた感じ。面白い文章にしようというのが少々気になった。でも南極で越冬した事がある故のリアリティは楽しめる。又、レシピ本でもある。2019/07/17
こっぺ
8
白黒な写真がちょっと残念ではあったけれど、西村さんのお話で補完されて、食欲を非常にそそります。映画見たい!堺さんなんですね。さっそくレンタルしなければ。【図】2010/08/20
まりこ
7
世の中は桜満開の週末。なのに私は平均気温マイナス57℃氷に閉ざされた南極の基地の厨房を眺めていた。本書は料理人として南極観測隊に参加した西村淳氏のドタバタ日記&豪快レシピ。食糧追加補充不可能のどっきどきの環境で笑って三度の食事をひねり出す西村さん。惚れるぜ!あるもので工夫できる人、笑ってピンチをなんとかしちゃう人、自由で柔軟な人、かっこいいなぁ。大雑把ばんざい!ダイナミックな一冊。どーんとした気分になる。2013/03/23