出版社内容情報
兄から突然、呼び出された。要件は……幕府転覆? お人よし侍・花田万三郎の活躍を描く、傑作長編。
紀州徳川家がイスパニアから武器を密輸して幕府転覆をはかっているらしい――前代未聞の大陰謀を解明すべく奔走をはじめた兄たちによって花田万三郎は長崎から江戸に呼びもどされる。しかし、人間への思いやりにあふれ、彼を慕う二人の女性の間で翻弄される万三郎は、事件解明第一の兄たちに叱られてばかり。独特の人間観をにじませながら、波瀾万丈の剣劇をくりひろげる長編小説。
内容説明
紀州徳川家がイスパニアから武器を密輪して幕府転覆をはかっているらしい―前代未聞の大陰謀を解明すべき奔走をはじめた兄たちによって花田万三郎は長崎から江戸に呼びもどされる。しかし、人間への思いやりにあふれ、彼を慕う二人の女性の間で翻弄される万三郎は、事件解明第一の兄たちに叱られてばかり。独特の人間観をにじませながら、波瀾万丈の剣劇をくりひろげる長編小説。
著者等紹介
山本周五郎[ヤマモトシュウゴロウ]
1903‐1967。山梨県生れ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。1926(大正15)年4月『須磨寺附近』が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。『日本婦道記』が’43(昭和18)年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
104
大好きな作家の長編の未読本を見つけ、10年ぶりくらいの山本周五郎作品。タイトルの感じとはちょっと違うイメージかなといった感じだが、時代ものエンタメ作品として楽しめた。この作家ならシリアスなやつは抜群だが、この手の作品もまた気軽に読むには良い。まだ、未読長編もあるかもしれない。探してみよう。2019/09/29
タツ フカガワ
43
寛政年間、紀州徳川家がイスパニアから武器を密輸して幕府転覆を企んでいるという。この大陰謀を秘密裡に阻止するため花田三兄弟、なかでも三男万三郎の活躍を、ほのかな恋も絡めて描く物語。13年ぶりの再読といっても内容はまったく覚えていなかっただけに、周五郎さんが柴田錬三郎のような活劇小説を書いていたことに少々驚きながら読了。脇役ながら親を知らずに育った15歳のおちづ、万三郎の敵役でもある剣客石黒半兵衛がよかった。2022/11/18
Syo
25
面白いねぇ2022/11/10
ken_sakura
16
たしかに風流o(^▽^)o味方のツンツン美人に慕われ、敵側のキャッキャした美人に慕われの花田万三郎が、スペインの力を借りて幕府転覆を計る紀州徳川家の陰謀と戦う。その傍らでちょびっとケガしたオッパイにぬり薬を塗ってあげたりもする。スケールの大きなサスペンス設定のサスペンスの薫り漂わない物語♪( ´▽`)良い面白いより先に好き嫌いの所感が似合う印象。好きです(^o^)/面白かった。掴み所がどうとでもなる読み手に任された本。山本周五郎の作品は人間讃歌と感じることが度々ある。この作品も人間讃歌だった。2016/07/28
りんご
12
幕府転覆をねらう紀州藩の大陰謀にたちむかう花田万三郎たち。題名に風流とあるように,物語は悲壮感はなく,活劇という感じのストーリー展開です。ごらくですねぇ2022/03/04