新潮文庫<br> 虚空遍歴 〈下巻〉 (改版)

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新潮文庫
虚空遍歴 〈下巻〉 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 457p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101134123
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「おれはこんなことをしてはいられないんだ」破滅、そして訪れる静かな感動――。

江戸で行き詰った冲也は、浄瑠璃の本場、大阪で一本立ちしようと決意し江戸をあとにするが、上方でも無惨な失敗に終り、次第に深酒にひたるようになる。冲也はさらに北陸の金沢へと遍歴を続けるのだが……。おのれの人生を芸道との孤独な苦闘に賭けて悔いることのなかった男を通し、「人間の真価はなにを為したかではなく、何を為そうとしたかだ」という著者の人間観を呈示した長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

230
とうとう読み終わってしまった。我が身をすっかりおけいに感情移入させて。男子一生の本懐を遂げさせるため、文字どおり身も心も粉にして彼に尽くすおけい。江戸で待つ本妻(これがまた、ビミョーな立ち位置で)のために陰膳を据える彼女に涙させられる。彼の人生が終わったそのとき自分の人生も終わった、と言い切れる女性が現代にどれほどいるだろうか。欲をいえば、ふたりの間に恋愛感情があれば…とは思うが。作品を教えてくださった 読み友さんと、本を送ってくれた友人に感謝しつつ。2016/08/14

じいじ

98
『おさん』から読みはじめて『さぶ』と『柳橋物語・むかしも今も』で山周小説のトリコになった。この13作目の『虚空遍歴』の長編は、これまでの作品にはない想像を超越した重量感がありました。大衆に受け入れられ、そして愛された端唄を捨て、さらなる上の芸術(浄瑠璃の世界)を目指す主人公・冲也。著者は、その冲也に自分自身を被せて真の芸術家への生き様、人間の価値観を描こうとしたのだろう。山本周五郎が心血を注いで書き上げた物語、とても奥が深い。一度の通読では、とても著者の意を汲みとることはできない小説である。2019/06/26

すしな

51
054-24.自分の周りのうまくいかない人の中にも、逆に感性が鋭い人がいて、凡人が悩まないところで悩み、自ら、より難易度の高いルールを課している人もいるなと思いました。そんな感じの無理ゲーを冲也はしていたのですが、影に日向に支えてくれたおけいさんの独白での、彼に成功して欲しいと思う反面、成功して欲しくないという気持ちは分からなくもないなと思いました。また、金沢に行く途中の宿で一緒になった絵師の矢島濤石と沖也のやり取りも、一見全く違う二人なのですが、お互いの接点を見つけるまでの過程が良かったです。2024/06/03

キムチ

45
冲也の芸への精進が続く・・合間に彼の喘ぎやぬか喜び、感情のうねりを見せるのが非常に人間らしく、気持ちが寄り添っていく。後日、周五郎の身辺随筆でこの作品に、自らを投影していたのを知り、深く納得させられる。不安・焦燥・苛立ち・落胆・憤怒・・ネガティヴな感情の大小の波に翻弄される人生航路でもう一度、読まねばなるまいと思っている・・80歳くらいで読めれば・・と。冲也の端唄を実像として描けぬまま 読み終えたのが気恥ずかしい。息を引き取る冲也が「死を人生の完成だ」と呟いた下りは涙が出た。2003/07/18

おか

39
私の想像を大きく上回る苦しみ、これも 才能が有るが故なのだろうが 冲也が「おけいが尽くしてくれた苦労さえも、みんな徒労だったんじゃないか、、、」と言った時 おけいが「人間のすることで無駄骨折りだということはなに一つないと思います。。。」という箇所が有るが 私自身がうーんと異を唱えたのは事実。しかし 冲也が「支度ができたから、でかけることにする」と言って 逝ってしまった時は 天晴れ❗️と抱きしめてあげたくなった。そして 冲也の死後 彼の遺した作品を舞台にかけ 客を喜ばせている仲間がいたことによって➡️2025/09/12

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