新潮文庫<br> 個人的な体験 (改版)

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新潮文庫
個人的な体験 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101126104
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

わが子が頭部に異常をそなえて生れてきたと知らされて、アフリカへの冒険旅行を夢みていた鳥は、深甚な恐怖感に囚われた。嬰児の死を願って火見子と性の逸楽に耽ける背徳と絶望の日々…。狂気の淵に瀕した現代人に、再生の希望はあるのか?暗澹たる地獄廻りの果てに自らの運命を引き受けるに至った青年の魂の遍歴を描破して、大江文学の新展開を告知した記念碑的な書下ろし長編。

著者等紹介

大江健三郎[オオエケンザブロウ]
1935(昭和10)年、愛媛県生れ。東京大学仏文科卒業。在学中に「奇妙な仕事」で注目され、’58年「飼育」で芥川賞を受賞。以後、常に現代文学の最先端に位置して作品を発表する。’94(平成6)年、ノーベル文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

203
大江健三郎がわが子への思いを込めて書いた魂の作品。絶望感のようなものと、再生への希望のようなものが根底に流れているような気がしていた。 2010/06/19

ヴェネツィア

154
再読。鳥(バード)の苦闘―もっとも、それはひたすらな逃亡(赤ん坊からの、そして自己からの)に過ぎなかったのだが。大江自身にとってのイニシエーションは、まさしくこの作品を「書く」ことによってしかなされなかったのだろう。それは、文字通りに「個人的な体験」だったのであり、また大江の作品史の上でも、重要な転換点となった小説。2012/04/06

蔦屋重三郎そっくりおじさん・寺

98
「いつか読みたい」と口では言いながら、我ながら読む素振りも見せない作家というのが私には居る。その中の一人が大江健三郎だった。小谷野敦の『江藤淳と大江健三郎』は興味深く読んでいるのに。しかしこの度、畏友から本書を頂き、ようやく初大江健三郎に至った。まずこの表紙の絵が気に入った。この絵が物語を強く反映したものだと読書中に解らされる事になる。本書を読む寸前まで、回顧や日常茶飯事を扱った私小説ばかり読んでいたせいか、大江健三郎の翻訳の様な文章は読み辛いものに感じ、上手く組み合ってくるまで時間が要った。(つづく)2019/09/27

yumimiy

85
かつてあじわったことのない深甚な恐怖感がバードをとらえた…大江健三郎。作中のバードと大江は切り離して設定されているが、両者の共通点はともに頭部に異常をそなえて生まれた新生児を持つ父親の絶望と逃避から、忍耐と希望に変貌してゆく様を描いた話。頭がふたつあるような赤ん坊が生まれたと医師からの報告を受け若き父親であるバードは、アフリカ旅行の念願が一気に吹っ飛び、酒と女に救いを求める。ここが男と女の差なんだよな、母親はどんな子でも受け止める。さて、個人的な体験で恐縮だが最近、生霊による寝かせないぞ攻撃に疲労困憊😓2024/06/09

アナーキー靴下

82
やはり大江健三郎は難しく、重い。難しいと感じるのは、鳥という一人の人間そのものであり、本人にしか理解し得ないものと思うからだろう。主人公と接触する人間、その接地面までが自己の一部として拡張されているようで、度の合わない眼鏡で周囲を見続けている感覚である。接地面として最も比重が高い存在が赤んぼうであり、重力を持った現実そのものに縛り付けられる重苦しさ。度々酸っぱさや吐き気が表現されるが、押し寄せてくる現実に対しての反応か。欺瞞から、欺瞞へと、逃れようとした時点で、引き受けることを予期していたようでもある。2021/03/12

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