新潮文庫
つぶやき岩の秘密

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  • サイズ 文庫判/ページ数 223p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101122281
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

紫郎少年は人影が消えた崖の秘密を探るのだが、謎は深まるばかり。洞窟探検、暗号解読、そして殺人。新田次郎会心の少年冒険小説。

両親を海難事故で亡くした六年生の紫郎は、岩場に耳を当て、海のつぶやきを聞くのが好き。それは母の声のように響く。ある日、崖の半ばに人影を一瞬見た。幽霊を見たのか。先生の協力を得て、謎の人物の解明に乗り出すが、謎は謎を呼び、ついには死者が。息詰まる冒険と暗号解読を経て紫郎は、崖の秘密、両親の死の秘密を掴むのだが……。物語の神様、新田次郎が描く少年冒険小説。

内容説明

両親を海難事故で亡くした六年生の紫郎は、岩場に耳を当て、海のつぶやきを聞くのが好き。それは母の声のように響く。ある日、崖の半ばに人影を一瞬見た。幽霊を見たのか。先生の協力を得て、謎の人物の解明に乗り出すが、謎は謎を呼び、ついには死者が。息詰まる冒険と暗号解読を経て紫郎は、崖の秘密、両親の死の秘密を掴む…。物語の神様、新田次郎が描く傑作少年冒険小説。

著者等紹介

新田次郎[ニッタジロウ]
1912(明治45)年、長野県上諏訪生れ。無線電信講習所(現在の電気通信大学)を卒業後、中央気象台に就職し、富士山測候所勤務等を経験する。’56(昭和31)年『強力伝』で直木賞を受賞。『八甲田山 死の彷徨』など山岳小説の分野を拓く。次いで歴史小説にも力を注ぎ、’74年『武田信玄』等で吉川英治文学賞を受ける。’80年、心筋梗塞で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

相田うえお

154
★★★★☆17077 この作品の前が北村薫さんの山小説『八月の六日間』でしたので、そうなると次は新田次郎さんの作品でしょ。山の日に読みだすというのも新田作品に相応しいかと。ところがこの作品は山じゃなく海です。大潮の干潮時波が引くときに海岸の岩から人の声がするつぶやき岩。。両親を失った小学生男子が主人公で、ある日、つぶやき岩から母のすすり泣きの声が聞こえ、そそり立つ岩壁に男性老人が...と話は始まります。読み進むうちに情景がしっかりと浮かんきて、まるで映画でもみている様な感覚になるのです。先生、上手いなあ。2017/08/12

kaizen@名古屋de朝活読書会

148
新潮百冊】「嵐」が「ビニール製品」を「きれいに」という発想が、悪気はないのだろうが物語の古さを感じさせる。解説の中島京子によると1973年放映、石川セリの「遠い海の記憶」。「小説に書けなかった自伝」によると「これはおじいちゃんが書いた少年少女小説だと自慢できるものを残したい」。山岳部の弟という登場人物が新田次郎らしい。「新潮社の保養所のある三浦半島・三戸浜」で書いたらしい。うらやましい。2013/07/27

takaC

106
何ヶ月か前にラジオ番組で八木亜希子が紹介してたのを聞いてすぐ買ったのをようやく読んだ。昭和47年1月刊行の本のリバイバルらしい。新仮名遣いに直されていることもあって古臭さはない。昭和48年7月にはテレビドラマシリーズが放映されたらしいが見た記憶はない。当時うちの地域の民放はSBC一択だったからなと思ったけど制作はNHKか。でもやっぱり見た覚えなし。2017/12/05

扉のこちら側

82
2016年297冊め。昭和47年に全10巻で刊行された新潮少年文庫の1作。第一線で活躍する作家による少年少女のための書き下ろしということで、いい作品はいつの時代でも大人が読んでもおもしろいという好例。紫郎の最後の決断は大人目線だと「そんなこと言わないでおじいちゃんおばちゃんのためにも…」と思ってしまうのだけれど。子ども向けでも紫郎以外に子どもが出てこないところが、紫郎のような「お友達は自然」というのの別バージョン「お友達は本」というタイプの子にそっと寄り添ってくれる感じがした。2016/05/04

ばう

68
★★★ 新田次郎がお孫さんの為に書いたという冒険小説。子供向けかなぁと思ってずっと積んでいたけれどなんのなんの読み応え十分、暗号解読もあり、ミステリとしても素晴らしい内容でした。両親を海難事故で亡くした紫郎は日課の様に一人で海に行く。ある日崖に人の姿を見た事から事件が始まる。ここには古き良き日本がある。子供は大人を尊敬しているし大人も子供だからと軽んじたりしない。罪人でさえ立派!何より紫郎が良い子。ラストに取った行動なんて本当に見事、心の汚れた私には絶対取れない行動😆もうこんな時代は来ないんだろうなぁ。2024/09/04

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