内容説明
「樹木に逢い、樹木から感動をもらいたいと願って」北は北海道、南は屋久島まで、歴訪した木々との交流の記。木の運命、木の生命に限りない思いを馳せる著者の眼は、木をやさしく見つめ、その本質のなかに人間の業、生死の究極のかたちまでを見る。生命の根源に迫るエッセイ。
目次
えぞ松の更新
藤
ひのき
杉
木のきもの
安倍峠にて
たての木よこの木
木のあやしさ
杉
灰
材のいのち
花とやなぎ
この春の花
松楠杉
ポプラ
著者等紹介
幸田文[コウダアヤ]
1904‐1990。東京生れ。幸田露伴次女。1928(昭和3)年、清酒問屋に嫁ぐも、十年後に離婚、娘を連れて晩年の父のもとに帰る。露伴の没後、父を追憶する文章を続けて発表、たちまち注目されるところになり、’54年の『黒い裾』により読売文学賞を受賞。’56年の『流れる』は新潮社文学賞、日本芸術院賞の両賞を得た。他の作品に『闘』(女流文学賞)、『崩れ』『包む』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件