出版社内容情報
詩情と諧謔に満ちた短篇小説の名品や、日本語の粋を尽した随筆を収録。長い歳月をかけて多様な角度から描きあげた自画像的作品集。
見渡す限り桜満開の美しい情景が続く霊園――。志賀直哉の末娘の死を描いた「花がたみ」。旅の帰路に会った見知らぬ男性との、一瞬の邂逅を描く「鮨」。夏目漱石・内田百?閧フ衣鉢を継ぐ「贋々作『猫』」……。詩情と諧謔に満ちた短篇小説の名品や、馥郁たる日本語の粋を尽した随筆類と共に、吉行淳之介・遠藤周作を偲ぶ座談会などを収録。70年近い著者の文筆生活を締め括る、最後の一冊。
内容説明
見渡す限り桜満開の美しい情景が続く霊園―。志賀直哉の末娘の死を描いた「花がたみ」。旅の帰路に会った見知らぬ男性との、一瞬の邂逅を描く「鮨」。夏目漱石・内田百〓(けん)の衣鉢を継ぐ「贋々作『猫』」…。詩情と諧謔に満ちた短篇小説の名品や、馥郁たる日本語の粋を尽した随筆類と共に、吉行淳之介・遠藤周作を偲ぶ座談会などを収録。70年近い著者の文筆生活を締め括る、最後の一冊。
目次
花がたみ
鮨
贋々作『猫』
阿部昭の短かかりし日々
四十四年目のマンボウ航路
宮脇俊三さんを悼む
宮脇俊三『史記のつまみぐい』
半藤一利『それからの海舟』
世界最古の王室
妃殿下、ハワイの休日
クックス博士の思ひ出
五里霧中の我が文学論
蘆花と軍歌
舷燈消して
『雪の進軍』
私の八月十五日
「新型爆弾」が焼いた蔵書
娘の顔
伝統の社風
駅前のルオー旧居
志賀直哉とルオー
志賀家の皿小鉢
「白樺」の前にあった「白樺」
志賀直哉の生活と芸術
「暗夜行路」解説
座談会 わが友吉行淳之介―阿川弘之 遠藤周作 小島信夫 庄野潤三 三浦朱門
対談 良友・悪友・狐狸庵先生―阿川弘之 北杜夫 阿川佐和子
著者等紹介
阿川弘之[アガワヒロユキ]
1920‐2015。広島市生れ。1942(昭和17)年、東大国文科を繰上げ卒業し、海軍予備学生として海軍に入る。戦後、志賀直哉の知遇を得て師事。’53年、学徒兵体験に基づく『春の城』で読売文学賞を受賞。同世代の戦死者に対する共感と鎮魂あふれる作品も多い。芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nstnykk9814
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
hitsuji023
S‐tora
tom1969