内容説明
スティービー・ワンダーの楽屋で盗みを働き、落語立川流の会で「お直し」を演じ、お笑い番組のプロレス・コーナーで肋骨にヒビを入れられながらも闘い、西麻布のバーでブローティガンと60年代のアメリカを語り合う―。あるときはサンフランシスコ、またあるときはボルネオ。時代を疾走する放送作家の過激な日常を、瑞々しい筆で切り取ったショート・ストーリー風都会派エッセイ。
目次
だから『走れメロス』は恥かしい
僕も猫語が喋れる理由
青島幸男へのラブレター
インタビューアーの仕事作法
ラッコ第三種接近遭遇
天使の顔をしたアバズレ
黒スーツを着て来た意味〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
32
どうも亡くなり方がいまいちあやしいというか事故か自殺かよくわかんなかったというか宗教にはまってなんかイメージかわったというか根はまじめな人だったのか勝手にうそつきのイメージ(悪い意味でなく)もってたせいなのか。面白ければそれでいいみたいな人かと思ってたらそうでもないのかと。解説中島らもということでこれはこれですごい組み合わせと思った。初期のエッセイとか小説はすごくいいと思います、自伝読みたい人ではある、探してみよう。2019/12/06
山田太郎
12
昔読んだはずだが、あんまり覚えてなくたいへん楽しめた。最近こんなしゃれたエッセイ書く人いないから、なんかさみしい2011/04/08
Jimmy
3
故景山さんのエッセイ。非常に良くできた面白エピソード満載。しかし、多分オチがすべてウソ。あまりにも良くできた話ばかりなのでびっくりびっくりなのだが、解説の中島らも(これも故人!)が「景山さんはこの世で一番上手い嘘つき」的な発言があったので、あ~あなるほどなってな感じ。多分それまでのエピソードやシチュエーションは景山さんが実際に体験した話なんだろうけど、オチがまさに放送作家が思いつきそうな上手なオチ。そういう意味では良い小噺集を読んでいる楽しさがある。2010/12/18
晴見
2
景山民夫さんのエッセイ大好きなんですよね。解説で中島らもさんも言っていますが、景山民夫さんは嘘が上手いんです。それも、あからさまな嘘でプッと吹き出しちゃうような嘘なのに、細部が神がかってるから非常に聞こえが良い。彼は99%の真実に1%の嘘を編み込む。だから、『真実』の純度が高いので単純にストーリーに引き込まれる、そして上手く誘導され一本とられる。本当にこの頃からお話の作りが非常に上手いんですよね。どれも面白いエッセイばかりなので、是非古本屋で見つけたら手に取ってほしい一冊です。 2020/12/14
ジャズクラ本
1
○