出版社内容情報
若いころの事件をたねに、金をゆすられているあなた! 殺してもあきたらないほど、憎たらしい人がいるきみ! おもいきって、“殺し”はいかがですか? ご依頼の件は必ずやりとげ、絶対安全。あなたには決してご迷惑をおかけいたしません。常識的で、ありふれた世界に安住している人々の常識を痛撃し、人間の心の奥にひそむ願望をユーモアと諷刺で描いたショートショート40編。
目次
タブー
ご依頼の件
れいの女
夜の会話
真相
初夏のある日
防止対策
くしゃみ
アリバイ
外郭団体
出現したやつ
ある休日の午後
待遇
たのみごと
気の迷い
静かな生活
才能
話し声
あるシステム
新しい車
こころよい相手
むこうの世界
運
組み合せ
都市化現象
金銭と悩み
出張
退院
マドラー
バーであった男
ひと仕事
文字が……
おととい
もらった薬
西風
輝く星
やつらのボス
依頼はOK
結晶
窓の奥
あとがき
カット 和田 誠
内容説明
常識的で、ありふれた世界に安住している人々の意識を痛撃し、人間の心の奥にひそむ願望をユーモアと諷刺で描いたショートショート40編。
著者等紹介
星新一[ホシシンイチ]
1926‐1997。東京生れ。東京大学農学部卒。1957(昭和32)年、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、ショートショートという分野を開拓した。1001編を超す作品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文学などを執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
110
29年ぶりに読んだ。懐かしかった。家のどこかにあるはずだけど初登録。今回は第49刷(平成27年10月25日)の図書館本を借りてきて10日かけて読んだ。2017/08/22
さおり
89
探していた本はこれでした。表題作の「ご依頼の件」。すっきり。「れいの女」も印象深いお話で、私は中学生の頃からデパートに行くたびに思い出します、これ。短いあとがきが付いています。星さんの短編への思いがシンプルに書かれていて、なんかいい感じでした。「もうそれで私は満足です。」私もよ。2015/08/10
優希
85
面白かったです。ユーモアと風刺が絶妙でした。常識を壊すような世界。ジェットコースターのようなスピード感で全てが普通を普通でない結末へと連れ込む感覚がたまりません。何気ない日常の景色の境界線へと踏み込み、余韻を残しつつ完結しているのも癖になります。2020/06/08
Tetchy
81
う~ん、これはちょっと響かなかった。一番最初に読むとまた違うのだろうが。ずっと読んできた身にはレベルの低下を感じてしまう。2008/09/12
KAZOO
63
ショートショート40編が収められています。本当に読んでいて楽しくなります。皮肉な感じとか、迷路のような気がしてくるものとかいろいろ楽しませてくれます。しかもショートショートで。何回読んでもやめられないですね。2015/01/02