出版社内容情報
時代が変れば、話も変る! 語りつがれてきた寓話も、星新一の手にかかるとこんなお話に……。楽しい笑いで別世界へ案内する33編。
内容説明
『アリとキリギリス』『ウサギとカメ』など、誰でもごぞんじの寓話の世界。語りつがれてきた寓話も、星新一の手にかかると、ビックリ驚く大革命。時代が変れば話も変るとはいえ、古典的な物語をこんなふうに改作してしまっていいものかどうか、ちょっぴり気になりますが―。表題作など、愉しい笑いと痛烈な風刺で別世界へご案内するショート・ショート33編。
著者等紹介
星新一[ホシシンイチ]
1926‐1997。東京生れ。東京大学農学部卒。1957(昭和32)年、日本最初のSF同人誌「宇宙塵」の創刊に参画し、ショート・ショートという分野を開拓した。1001編を超す作品を生み出したSF作家の第一人者。SF以外にも父・星一や祖父・小金井良精とその時代を描いた伝記文学などを執筆している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
250
「ある夜の物語」は名作。あと「余暇の芸術」はすごい!まさにネット社会、今こういうSNSに参加しているみんなを皮肉っているようだ。2008/09/06
nanasi
204
ショート・ショートが33編収録されています。カバーデザインとカットは真鍋 博さんです。新井 素子さんが解説をしています。「ある夜の物語」と「不在の日」がお気に入りです。2013/10/29
小梅
192
9月6日が星新一の誕生日なので9月は星新一月間。久しぶりの再読でした。やっぱり星新一は良いわぁ〜解説の新井素子さんと同じように学生時代は星新一中毒状態でした。そして私にも書けるような錯覚から、書いてみて短い文で書く難しさを思い知る…という経験しました。さて、次はどれを再読しようかな(*^_^*)2017/09/08
ケイ
162
死刑囚の話が一番面白かった。星さんの話は、男女のことになると後味悪さが先に来て、わたしはあまり楽しめない。男同士のストーリーの方が、苦笑いしながらさあ次は?ってページをめくりたくなるなぁ。2017/07/05
新地学@児童書病発動中
148
ひさしぶりに読んだ星新一のショートショート。夢中になって読んだ中学生の頃と同じぐらい熱中して読めた。残念なことに文学は衰退していく一方だが、星新一の物語はこれからも読み継がれていくと思う。どんな人間も面白いお話を読みたいと言う根源的な欲求を持っており、星さんの物語はその欲求を満たしてくれる力を持っているからだ。中学生が読んでも100%理解できる、明快で読みやすい文章が素晴らしい。味わい深い「ある夜の物語」と星流メタフィクションであり、ニューウェーブSFの影響も感じる「不在の日」が印象に残った。2015/09/30