新潮文庫<br> 安土往還記 (改版)

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新潮文庫
安土往還記 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 257p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101068015
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

争乱渦巻く戦国時代、宣教師を送りとどけるために渡来した外国の船員を語り手とし、争乱のさ中にあって、純粋にこの世の道理を求め、自己に課した掟に一貫して忠実であろうとする“尾張の大殿(シニョーレ)”織田信長の心と行動を描く。ゆたかな想像力と抑制のきいたストイックな文体で信長一代の栄華を鮮やかに定着させ、生の高貴さを追究した長編。文部省芸術選奨新人賞を受けた力作である。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

213
物語は、岐阜にいた信長が上洛の機会をうかがっていた時期にに始まり、彼の死とともに幕を閉じる。まさに信長の絶頂期が、抑制された語りで叙述されてゆくのである。そして、それはちょうどフロイス、オルガンティノ、ヴァリニャーノ等が京都と信長の周縁にいた時期であり、すなわち、日本の中・近世におけるカトリックの最盛期でもあった。暗闇の中、数多の松明に照らし出された安土城の荘厳な美は、崩壊の予兆を秘めており、それゆえの煌めきを放つ。そして、それはそのまま乱世を一瞬の光芒のごとくに駆け抜けていった信長自身の姿でもあった。2014/12/31

新地学@児童書病発動中

121
イタリア人の船員から見た織田信長の生き方を描く小説。ストイックに行動し、自分の決めたことを確固として実行する信長の内面に作者は迫っていく。どんな人間も内部に抱え込んでいるニヒリズムを克服するために、行動するのが信長というのが作者の見方。信長の本当の内面は分からないが、生きた時代や形骸化した宗教に対する憎しみを考えると、作者の見方は間違っていない気がした。色彩豊かで、匂いさえ感じられるような文章が見事で、実際の安土桃山時代に旅をした雰囲気を味わえる。2014/05/12

まーくん

90
著者は、イエズス会宣教師(パードレ)らと共に来日したイタリア人船員を語り手として設定し、その非宗教者で西洋の合理的思考を持つ視点を借り、大殿(シニョーレ)織田信長に迫る。競合勢力を抑え京に覇権を確立しつつある信長。比叡山の焼き討ち、石山本願寺の殲滅。その冷酷で妥協のない判断。一方、布教のため危険を顧みず地の果てまでやって来た宣教師。神は信じないが、彼らの生き方、彼らがもたらす近代の知性が「事が成る」ために理を以って処する信長の内面に響きフロイス、オルガンティノらパードレ達の活動を保護する。⇒2023/07/27

NAO

67
宣教師とともに日本にやって来たジェノバ出身の船員の視点で織田信長が語られている。この船員の目には織田信長は率直な好奇心を示す無邪気な人物として映り、徹底的に自分が定めた掟を守ろうとする孤独な魂が見えた。船員のこの考えは、辻邦生自身の織田信長への評価でもあるのだろう。残虐な行為を平気で何度も繰り返した織田信長の生き方を冷静に見つめなおすためには日本の慣習にとらわれない客観的な眼差しが必要だと考え、そういった客観的、傍観的な信長の観察者しとして作者はジェノバ生まれの船員を設定したのだろう。2023/05/24

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

54
キリスト教布教のために宣教師と共に来日したイタリア人の船乗りが、尾張の大殿(シニョーレ)こと織田信長を回想する。「事を成す」ために自らをも捧げる厳しさ、激しさに惹かれる主人公の「私」。厳しさ、残酷さの裏側にある大殿の孤独な姿も「私」は見ている。『西行花伝』や『嵯峨野名月記』でもそうだったように、信長の生き様を描きながら、著者の芸術・文学への思いも感じられる。2016/09/13

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