新潮文庫<br> 夜明け前 〈第2部 下〉 (改版)

個数:
電子版価格
¥880
  • 電子版あり

新潮文庫
夜明け前 〈第2部 下〉 (改版)

  • ウェブストアに3冊在庫がございます。(2025年06月08日 19時13分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 480p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101055114
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

時代は明ける。人は狂う。日本近代文学の最高峰、ここに完結。

新政府は半蔵が夢見ていたものではなかった。戸長を免職され、神に仕えたいと飛騨の神社の宮司になるが、ここでも溢れる情熱は報われない。木曽に帰り、隠居した彼は仕事もなく、村の子供の教育に熱中する。しかし、夢を失い、失望した彼はしだいに幻覚を見るようになり、遂には座敷牢に監禁されてしまうのだった。小説の完成に7年の歳月を要した藤村最後の長編である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

364
下巻は半蔵にとっては苦難の連続である。長女、お粂の自殺未遂にはじまり、自身の献扇事件から失職、引退、果ては精神を病んで座敷牢で孤独死を迎える。予想もしていなかった結末である。半蔵の奉じていた篤胤の理想、王政復古はならなかったのである。尊王攘夷もまた、いつの間にかかき消えてしまった。西南戦争における西郷たちの思いもまた、うねりの中に飲み込まれていった。第1部では、馬籠の地から幕末の大きな動きを描いていた。この第2部では、逆に新たな世界の大きな胎動を受け止めきれない個の世界が描かれたのである。 2023/11/23

のぶ

88
下巻は激動の展開だった。明治に入り、新しい政府のもと、半蔵は馬籠での生活を続けるが、それは半蔵が夢見ていたものではなかった。仕事もうまくいかなくなり、飛騨へ行き神社の宮司になるが、ここでも溢れる情熱は報われない。木曽に帰り、隠居したものの退屈な毎日が続く。次第に精神に変調をきたし、遂に座敷牢に監禁されてしまい、そこで半蔵は最期を迎える事になる。時代の変革がもたらした一つの悲劇が幕を閉じた。全四巻、膨大で難しい物語だったが、自分は中学時代に読むのを挫折し、改めて読了する事ができてとても充実した気分です。2022/05/20

優希

79
新政府は古の政府とは異なり、報われないことばかりだったようです。国学は腐り始め、蘭学がもてはやされたりと、それまで良しとされていたものが全て否定されていくのを感じました。7年の歳月をかけて書かれた物語ということですが、まさにそれに相応しい作品だと思います。2019/01/10

NAO

71
もともと遺伝的な精神疾患がある家系であるうえにあまりにも愚直な半蔵は、激動の時代に指導者的立場で行動するに耐え得る器ではなかった。国学を学ぶことなどなく、本陣の主・村の庄屋の仕事だけに従事するよう育てられていたら、ここまでの悲劇にはならなかったのだろうか。激動のこの時期には、半蔵のように精神を消耗させてしまうインテリたちが、他にもきっといたのだろう。2020/03/19

aika

61
『木曽路はすべて山の中である』、この有名な冒頭の一節に、唯一の生活の糧である山を失った木曽路に生きる人々の悲哀が込められているとは思いもしませんでした。特権階級でも、偉人でもない。時代の風を読み、庄屋・本陣の身分でありながら、村の人々の生活の向上のために尽くし抜いた半蔵の最期があまりに無念で、言葉に尽くせません。あれほど待ち焦がれて迎えた明治の世に、国学の理想に破れた彼が人生をなげうってでも守ろうとしたものに思いを馳せた時、読者である自分自身も、身を焼かれるような心苦しい感情に包まれました。2019/05/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/520637
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品