出版社内容情報
古きよき昭和の生活を体験してみませんか? 謝礼500万円をお支払いいたします――。リアリティショーの出演者公募で選ばれた二組の家族と番組スタッフは築60年の広大な団地に集結した。質素ながらも夢と希望にあふれる暮らし……のはずが、待っていたのは悲惨な環境だった。不倫、失踪、そして忌まわしい過去。押し寄せる惨劇に呆然必至の長編ミステリ!『一九六一 東京ハウス』改題。
内容説明
古きよき昭和の生活を体験してみませんか?謝礼500万円をお支払いいたします―。リアリティショーの出演者公募で選ばれた二組の家族と番組スタッフは築60年の広大な団地に集結した。質素ながらも夢と希望にあふれる暮らし…のはずが、待っていたのは悲惨な環境だった。不倫、失踪、そして忌まわしい過去。押し寄せる惨劇に呆然必至の長編ミステリ!『一九六一 東京ハウス』改題。
著者等紹介
真梨幸子[マリユキコ]
1964(昭和39)年、宮崎県生れ。多摩芸術学園映画科卒。2005(平成17)年、『孤虫症』でメフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yukaring
64
「古きよき昭和生活を体験しませんか?謝礼は500万お支払します」そんな胡散臭さ満載のリアリティーショーに応募してしまった家族の悲劇。団地生活が皆の憧れだった1961年へタイムスリップをしたようなレトロな生活を3ヶ月間送るだけでよかったはずなのに・・。番組に選ばれた2家族は不便さに嘆きつつ助け合って過ごしていた生活が崩壊、不倫や失踪そして殺人と忌まわしい過去に見え隠れする何者かの意図。次々と起こる事件とスパイラル構造で真実を見通せない複雑な展開はさすが真梨さん。これぞイヤミスという仕掛けにもうお腹いっぱい。2024/09/17
アッシュ姉
55
タワマン、団地、真梨さんは集合住宅にこだわりがあるのか。イヤミス度低め、登場人物も少なめなので読みやすいけど、二転三転四転のおまけつきなので一気読みがおすすめ。装丁が登録されていないのが、ちょっと不気味。2025/05/31
れもん
33
図書館本。「1961年設定の団地生活を体験」という企画に参加することになった二家族。面白くなるためにとキャラ設定を設けたり、不倫をけしかけたりする番組側。なぜ1961年が舞台なのか、なぜQ団地なのか、なぜキャラ設定を設けたのか…前半の疑問が後半に明かされていくだけでなく、二転三転していくストーリーに引き込まれ、一気に読み終えた。面白かった!「1961年設定の団地生活」って、『インタビュー・イン・セル』に出てきたネタだよねと思ったら、関連小説と説明書きが。フジコの登場人物が出てこなくてよかったー!笑2025/07/16
mayu
28
お久しぶりの真梨さん。1961年の昭和の団地での当時の生活を再現するリアリティーショーに二組の家族が参加する。片方の家族に負荷をかける感じとか、もう最初から何か起こるぞ何か起こるぞという空気感が漂いまくる!!TV局の人達、制作会社の面々、皆揃いも揃って個性的。参加した家族もTV局の指示でどんどんおかしくなっていく。後半にかけての畳み掛けは無理がある様にも感じられるけど「あーあーあーあー(諦)」となるこの感じは実に真梨さんらしい。沢山の人が出てくるので一気読みがオススメ。2024/09/04
Yuri
14
昭和の団地で暮らす設定のリアリティショー。礼金500万円に飛びつく家庭にはそれぞれに複雑な事情…。最初は昭和の設定に振り回される家族の様子を面白く読んでいたら、制作側にも一筋縄で行かない、あれやこれやの裏事情。終盤の二転三転のバタバタも楽しかったです。2025/01/12