新潮文庫<br> 残りものには、過去がある

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新潮文庫
残りものには、過去がある

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101036410
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

「あの子さ、やっぱりお金目当てかな」まだ肌寒い春の日、清掃会社の2代目社長・友之と、同じ会社で契約社員として働く早紀の結婚式が始まった。18歳差のカップルを揶揄する声を耳にしつつ、栄子は披露宴の祝辞に臨む。今日初めて会った新婦の〈友人代表〉として――。列席した新郎の旧友、新婦の従姉、そして主役の二人も、人には言えない秘密を抱えていた。誰かの幸せを祈りたくなる6編!

内容説明

「あの子さ、やっぱりお金目当てかな」まだ肌寒い春の日、清掃会社の2代目社長・友之と、同じ会社で契約社員として働く早紀の結婚式が始まった。18歳差のカップルを揶揄する声を耳にしつつ、栄子は披露宴の祝辞に臨む。今日初めて会った新婦の“友人代表”として―。列席した新郎の旧友、新婦の従姉、そして主役の二人も、人には言えない秘密を抱えていた。誰かの幸せを祈りたくなる6編!

著者等紹介

中江有里[ナカエユリ]
1973(昭和48)年、大阪生れ。法政大学卒。’89(平成元)年芸能界デビュー。数多くのTVドラマ、映画に出演。2002年「納豆ウドン」で第23回「BKラジオドラマ脚本懸賞」最高賞を受賞し、脚本家デビュー。’06年、初の小説『結婚写真』を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふじさん

103
初読みの作家。清掃会社の2代目社長・友之と、同じ会社で契約社員として働く早紀の18歳差のカップルの披露宴から話しは始まる。新婦の友人代表を初めとして、式に列席した新郎の友人、新婦の従姉、主役の二人にも人には言えない秘密を抱えていた。それぞれの登場人物の今に至るまで何を失い、今何を求めているのか、その秘密が読み進むうちに、分かってくるのが心地良かった。最後に、友之と早紀の結婚の真相を明らかにはなったが、二人の真の幸せを祈らずにはいられない。と同時に、登場人物の幸せを祈りたい。幸多かれと。 2022/06/28

ALATA

75
「ありがとう、結婚してくれて」華やかな披露宴に集う人々、それぞれの心に残る想いが綴られる連作短編集。中江さん初読みです。幼なじみの貴子、バツイチの洋介、妊活に悩む栄子、愛すべき人を見ておこう、大好きだよって笑い合える日がくるのだろか?この結婚は打算?玉の輿?18歳差の新郎新婦に降りかかる憶測が興味をひく★4※「どうぞ早紀の最強の味方になってあげてください」力強い祝辞に勇気づけられる。2024/04/21

ちょこまーぶる

68
読後はほんわか温かくなった一冊でした。結婚式を挙げる二人とその結婚式に参列している人達の人生の様々な過去と人生観みたいな事を垣間見れて、人生って・・・と考えて見なければいけない衝動にかられましたね。でも、終わってしまった人生は、後悔はすることはあるけど帰ることはできないんだから、これからの人生がどうなっていくのか?どうしたのか?ということを考えなければいけない事を改めて突き付けられた思いもしましたね。読後は誰かの幸せを思っていると自分にも幸せが訪れるんだろうなという思いになりましたね。妄想か・・・。 2024/11/27

nemuro

51
9月(4年ぶり)の甲子園参戦!(惜しくも胴上げゲームの前々日及び前日の巨人戦)後に買った記憶はあるのだが。ブログ(アメブロ&ジュゲム)内を検索。10月、「コーチャンフォー旭川店」にて「読書家で、熱狂的な阪神ファンでもあるらしい中江有里。作家のイメージはあまりないのだが、とりあえず」などと思いつつの購入。清掃会社の2代目社長・友之と、同じ会社で契約社員として働く早紀を軸とした連作短編集で、その二人の披露宴会場が舞台。出席者それぞれの視点で語られる過去が終盤で絡み合う。様々な仕掛けに気付かされて面白かった。 2023/12/21

じょんじょん

50
中江有里さんは読書家の女優さん(好きな女優さんのひとりです。でも最近見ないような気がします。)で、文章も書いているという程度の認識でしたが、これほど素敵な小説を書かれるとは思ってもみませんでした。清掃会社二代目社社長と年の差契約社員女性の結婚式に参加したレンタル友人の話から始まる6編の連作短編集。結婚式主役のふたりに関係する人のエピソードが描かれるなかで、残りもの感のある人々の過去をそれぞれが乗り越えるきっかけをつかんでいきます。思いがけず深いストーリーでした。ラストには幸福感を感じることができました。2022/04/28

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