内容説明
一見過激だが読むと納得の哲学で、読者を魅了する生物学者・池田清彦。その独特の人生観はどこから生れたのか?東京下町に生れ昆虫に熱中した少年時代、友人との虫採りに明け暮れた学生時代、貧しかった新婚生活、谷から転落する大事故、そして構造主義生物学との出会い。どんな困難が訪れても常に前向き、生きることを全力で楽しむ池田印100%の豪快な自伝。
目次
プロローグ ベトナムの森の中で
1 昆虫少年時代(入道雲をバックに飛ぶオートの勇姿;「くろ」の反対を「ろく」と書いた天才小学生 ほか)
2 生物学者の卵だったころ(麻雀とデモに明け暮れた日々;カミキリムシにはまる ほか)
3 構造主義生物学を始める(ネオダーウィニズムに疑問を持つ;虫好きは伝染する ほか)
4 科学者をめざす君へ(研究者は常に問題意識を持て;科学を立て直そう ほか)
著者等紹介
池田清彦[イケダキヨヒコ]
1947(昭和22)年、東京生れ。東京教育大学理学部卒業。東京都立大学大学院生物学専攻博士課程修了。山梨大学教育人間科学部教授を経て、2004(平成16)年4月より早稲田大学国際教養学部教授。構造主義生物学の地平から、多分野にわたって評論活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
退院した雨巫女。
11
《私‐図書館》ホンでまっかTVでお馴染みの池田先生。面白かった。でも、奥さんは、大変だ。2011/12/07
なお
2
池田氏の自伝。幼少期から夢中であった昆虫採集と研究者になった後の仕事について。そして未来の研究者へのメツセージ。これからは専門家として細分化された特定の知識だけでは駄目で文理問わず広い範囲の知識を必要とすること。そして、伝える力が求められるという指摘には、どの仕事でもこれからを生き抜く者には必要になると感じた。2016/11/02
Sumiyuki
1
ホンマでっかに出てる人の自伝。デカルトの主観と客観の分離図式から、環境問題、現代科学批判は見事。「科学が対象とするものは人間抜きの自然ではなく、人間の活動込みの自然なのだ。これが環境問題がわれわれに突きつけている課題なのである。」「科学というものは結局のところ、変なる現象を不変なるもの(形式や記号)によって言い当てるゲームではないか」2011/12/31
Toshi
0
面白かった!2009/04/05
まに
0
人生論かと思ってたら自伝だった。お子さん達も生物学の道を選んだとか。背中見て育ってるねえ、羨ましいや。2014/06/09