出版社内容情報
チョコレートケーキ、すきやき、ミートソース。その味は、きっと生涯忘れない。小さなレストランを営む両親のもとに生まれた真衣。会社を辞めて店に入った啓太。ふたりの結婚は、頑固一徹の料理人と仕事命の敏腕ビジネスウーマンを結びつけた。当然そこには摩擦も起こって。私たちは、恋や仕事や子育てに日々悩みながらも、あたたかな食事に癒される。美味しさという魔法に満ちた6つの物語。
内容説明
チョコレートケーキ、すきやき、ミートソース。その味は、きっと生涯忘れない。小さなレストランを営む両親のもとに生まれた真衣。会社を辞めて店に入った啓太。ふたりの結婚は、頑固一徹の料理人と仕事命の敏腕ビジネスウーマンを結びつけた。当然そこには摩擦も起こって。私たちは、恋や仕事や子育てに日々悩みながらも、あたたかな食事に癒される。美味しさという魔法に満ちた6つの物語。
著者等紹介
瀧羽麻子[タキワアサコ]
1981(昭和56)年、兵庫県生れ。京都大学卒。2007(平成19)年、『うさぎパン』でダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞し、デビュー。’19(令和元)年、『たまねぎとはちみつ』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
512
なんで手に取ったんだか。表紙かなぁ、やっぱり(笑)街の 洋食屋さん?ビストロ?的なフランス料理店を中心に、三代に渡る親子、夫婦、家族の物語。それぞれの目線で語られる連作がいいし、どれもが優しい。バリキャリである美奈子さんの立場がちょっとヒール的なのかな。わたしはカッコいいと思うが、子どもからしたらやはりキツいだろう。ちなみに独身時代、外銀受けたが片っ端から落とされた経験あり。当時はまだまだ男社会だったし、な。食がつなぐ人と人、世代と世代。温かいお話だった。2025/06/19
さてさて
212
『なに考えてんだよ。信じられないよ』、『お母さんには関係ないでしょ?』、そして『あいつも困ったもんだ、口先ばっかりで』と家族の中にもぶつかり合いは避けられません。しかし、家族とは最後に還る場所、心の安らぎを見る場所、そしてお互いの繋がりの中に自分の居場所を感じる場所でもあるのだと思います。そんな家族のことを改めて考える機会を与えてくれたこの作品。瀧羽麻子さんらしい、どこまでも優しく紡がれる物語の中に「うちのレシピ」というその書名が心の深い部分にじわっと染み渡っていくのを感じた、そんな素晴らしい作品でした。2022/03/05
シナモン
128
結婚は本人たちにとっても親たちにとっても一大事。啓太と真衣は自分たちのやり方「うちのレシピ」で日々を紡いでいくんだろうな。それぞれの家庭の思い出の味がとても美味しそう。家族の形もいろいろ…心温まる一冊でした。2023/05/27
machi☺︎︎゛
103
子供たちの結婚により家族になった家庭の中の1人が語り部になり話が進む6編。時系列はバラバラだけど過去に何があったかなどよく分かり読みやすかった。真衣と啓太の育った家庭は全く違うタイプのものだけどそれぞれが親に愛されている、すてきな家庭だった。家庭の色もバラバラなら家のレシピもバラバラ。それぞれの料理に込められた大切な思い。私にも継いでもらえるような特別なレシピがあればいいなと思った。2023/12/11
佐々陽太朗(K.Tsubota)
87
食にまつわる六つの心温まるエピソードで、ある二つの家族像を描いた連作短編集。家族って、つまるところ「思いやり」なのだな、というのが読み終えた感想。家族にも意見の相違とそれによる軋轢はある。それでも家族はその絆によってお互いを恕(ゆる)すことができる。もうひとつ家族に大切なこと、それは一緒に食卓を囲むことだろう。どんなに仲違いしていて気まずくとも食卓を共にする。手間暇をかけた料理を一緒に食べる。ただそれだけのことだが、それは家族の大切な儀式だ。時にそれは幸せの儀式、お祝いの儀式であり、癒しの儀式ともなる。2022/02/22




