新潮文庫<br> ロシアよ、我が名を記憶せよ

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新潮文庫
ロシアよ、我が名を記憶せよ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101031828
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

帝国海軍軍人の廣瀬武夫とロシア軍中佐の令嬢アリアヅナ。ペテルブルグで出会った二人は将来を誓いあう。一緒に日本で暮らす夢も膨らむ。だが戦争は不可避、日本も反ロの気運が満ちた。二人の愛の行方は……。開戦。決死の作戦行直前、廣瀬は彼女宛にロシア語の手紙を残し、激戦の海上で渾身のメッセージを刻んだ。一人の軍人の知られざる想いを通じ、明治日本の戦争と平和を描く感動作!

内容説明

帝国海軍軍人の廣瀬武夫とロシア軍中佐の令嬢アリアヅナ。ペテルブルグで出会った二人は将来を誓いあい、一緒に日本で暮らす夢も膨らむ。だが戦争は不可避、日本は反ロの気運が満ちた。二人の愛の行方は…。開戦。決死の作戦行直前、廣瀬は彼女宛のロシア語の手紙を残し、激戦の船上で渾身のメッセージを刻んだ。一人の軍人の知られざる想いを通じ、明治日本の戦争と平和を描く感動作!

著者等紹介

八木荘司[ヤギソウジ]
兵庫県加古川市出身。京都大学文学部卒業後、産経新聞社に入社。大阪本社社会部長、論説委員長などを歴任。1987(昭和62)年、ノンフィクション『原告・宮津裕子』を発表。’92(平成4)年、ソウル五輪を題材にした小説『ソウルに消ゆ』で日本推理サスペンス大賞を受賞(筆名・有沢創司)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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hukkey (ゆっけ)

14
旅順港閉港作戦で命を落とす帝国海軍の軍人・廣瀬武夫の半生を、ロシアの令嬢アリアヅナとの愛を織り交ぜて描いた作品。自分は知らなかった歴史人物だったけど、『軍神』と祭り上げられた背景にある日々を辿ってみると意外なほど人間味があった。戦争を投げ出したら、敵国内でも自国内でも暮らすわけにいかない。戦争に行けば、国を守れるが大切な人を守れない。それでも戦争に行って散る廣瀬が残したメッセージには切実な平和が込められている。彼の勇姿に日本人より早く感銘を受けてくれた先人たちのように、現代のロシア人にも伝わってくれたら。2022/10/31

ミハイル・キリーロビッチ

12
Нет войне ! ニィェット ヴァイニィェ! 戦争反対!2022/08/09

coldsurgeon

9
ロシアのウクライナ侵攻が続く中、重なるようにして日露戦争での海戦で、後々、軍神・廣瀬武夫と褒めたたえられた一人の男の、ロシア女性の愛と平和の願いと戦争に立ち向かう姿を、心を揺さぶる形で描いた物語である。軍神廣瀬の名前は、日露戦争史の中で知っていたが、知られざる愛の歴史を知ることになった。「我が名を記憶せよ」と戦場に掲げたメッセージに、どのような想いを込めたのだろうか。ウクライナで戦うロシアとウクライナの人々に届くといい、愛と平和を。2022/09/03

kiiseegen

9
本題で広瀬の物語と判り手にする。今この時期に書き下ろした作品だけに意味深長である。百年以上前も今も全く変わらないロシアの驕り。大きく変わったのは明治期に大いにあった日本男児の矜持と意気地。2022/08/29

あざすたしあ

7
広瀬武夫(日露戦争で軍神と崇め奉られた)がロシア赴任中に知り合ったロシア人女性と愛し合っていた。敵国の女性を愛した日本の武人の物語ってめちゃめちゃメロドラマっぽいんですが、小説は良い意味で硬質。自分が死んでいくことを恐れない男が、戦場で部下を気遣い、女性に不器用ながら手紙を送る。戦争中にこういう「戦の場にいる人は一人ひとり普通に愛したり食べたりケンカしたりふざけたりする普通の人なんだよね」みたいな話を読むとその重たさにヒヤッとする。この時のロシアの戦いから今のロシアまでの歴史にも思いを馳せた。2022/08/21

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