出版社内容情報
副署長田添杏美が勤める旭中央署は、未解決の少女行方不明事案を 抱えていた。そこに新たに女性署長が赴任した。だが杏美に本部の監察から声がかかる。署長に関する極秘の案件だった。同時に手配犯の捜査が動きだし、不審な転落死が発生。剛腕の捜査一課長指揮のもと、事件は異様な展開にもつれこむ……。そして夏祭りの宵、杏美は単独である人物を追い走った。シリーズ完結にして最高傑作。
内容説明
副署長田添杏美が勤める旭中央署は、未解決の少女行方不明事案を抱えていた。そこに新たに女性署長が赴任した。だが杏美に本部の監察から声がかかる。署長に関する極秘の案件だった。同時に手配犯の捜査が動きだし、不審な転落死が発生。剛腕の捜査一課長指揮のもと、事件は異様な展開にもつれこむ…。そして夏祭りの宵、杏美は単独で、ある人物を追い走った。人気シリーズ完結の傑作。
著者等紹介
松嶋智左[マツシマチサ]
元警察官、女性白バイ隊員。退職後小説を書きはじめ、2005(平成17)年に北日本文学賞、’06年に織田作之助賞を受賞。’17年、『虚の聖域 梓凪子の調査報告書』で島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
女性の副署長シリーズで3作目ですがこれが最後のものになっています。期待していたのですが残念です。若干違和感がある作品で、今回はかなり大きな都市の副署長でエリートの女性署長が赴任してきます(署長、副署長とも女性で独身というのはあり得ない設定では?)。またその署長が女たらしの牙にかかってしまったり、それを監察が嗅ぎつけてあり得ない場所で打ち合わせを行ったりします。未解決事件二つの事件があったりして刑事課の人員がかなり活動不能な状態になったりとして最期を迎えます。もっと別の方法があったのでは。2024/12/17
ma-bo
94
シリーズ3作目にして完結編。6年前の祭りで起きた少女行方不明未解決事件。傷害事件を起こして雲隠れした指名手配犯の捜査。新任のキャリア女署長が抱えるスキャンダル。が同時進行で描かれる。裏表紙にシリーズ完結と書いてあったので副署長として完結編かと予想していたが、まさかの展開でのラスト。野上刑事が後を継ぐ様に成長して行くのか。2023/05/31
タイ子
83
えーっと、これで完結です。劇的な完結を読んだら書こうと思っていたレビューが頭から吹っ飛びました。副署長・田添杏美が勤務する旭中央署。新たに女性署長が赴任。6年前の幼女行方不明事件、2年前の強盗傷害事件が未解決のまま新たに事件発生。その上、新しい署長が怪しい行動をしているらしい。過去の未解決事件がここにきて動き始めた。副署長として気の休まる暇もない杏美だが事件解決の為に頼りになる捜査一課の花野警部の要請をする。怒涛の完結に向かって物語は走る。そして、予想外の展開の中…。松嶋さん、ここまで書けるんだ、すごい!2022/10/08
nemuro
62
<女副署長>シリーズの第3弾にして完結編。わりと最近知った作家だがそれにしては『女副署長』と『女副署長 緊急配備』を昨年11月、更に今年10月には『三星京香、警察辞めました』を読破。日頃から極端に遅読な私の中では充分にハイペース。序盤、幅広く布石を打っておいていざ動き始めたら同時多発的に一気に最後まで突き進む。そんな<フロスト警部>シリーズを思わせる展開が気に入っている。帯には「失踪、不祥事、不審な転落死。3つの捜査軸が錯綜する!人気警察小説シリーズ、劇的完結!」。そうか、もうこれ以上語る訳にもいくまい。2022/12/22
ノンケ女医長
59
結末に、気落ちした。警察葬で、たくさんの警察職員が、二階級特進した警視長を悼む。どうしてそんな事態が発生したのか、未然に防ぐ方法はなかったのか。単独で、危険に立ち向かった幹部の判断は、正解だったのか。犯人との対峙や、要保護者への対応も適切だったのか、読んで違和感が残った。新しく赴任したキャリアの署長は、異動先での出会いに心を奪われる。問題の本質が若い男性のように描かれるが、彼の素性を見抜けなかった署長の大きな反省点が、作品最後に敢えて言及されていないような気もして、腑に落ちなかった。2024/06/19