新潮文庫
ウルトラセブンが「音楽」を教えてくれた

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101018614
  • NDC分類 778.8
  • Cコード C0195

内容説明

1968年、7歳の少年はテレビで放映されていた「ウルトラセブン」最終回に衝撃を受ける。主人公のダン隊員がアンヌ隊員に自分の正体を告げる瞬間、オーケストラとピアノ・ソロの感動的な音楽がかかるのだ。この曲はなになのか?誰がいつどこで弾いたのか?それを突き止めるまでの7年の彷徨を振り返りながら、そのプロセスを経て、クラシック音楽鑑賞の醍醐味を知るまでを感動的に描く。

目次

第1章 衝撃の最終回とシューマンのピアノ協奏曲(1960年代後半という時代;異なる種族同士の共生は、はたして可能なのか;最終回、そしてその劇的な音楽;最終回の「音楽」を探して;最終回の「演奏」を探して;カラヤン/リパッティ盤の録音が生まれた背景;なぜ最終回にカラヤン/リパッティ盤が選ばれたのか;そして現在へ)
第2章 ウルトラセブン 音楽から見たオススメ作品(音楽と物語が密接に関連した3作;音楽が突出して印象的な5作)
Appendix ウルトラセブンから広がる音楽の楽しみ(アルゲリッチのピアノ;アバドの指揮;ギーゼキングのピアノ;同じ曲を違う演奏で聴く楽しみ方)

著者等紹介

青山通[アオヤマトオル]
1960(昭和35)年東京都世田谷区出身、現在、同区砧に在住。’84年早稲田大学卒業。音楽之友社にて『週刊FM』、書籍、ムック等の編集、その後数社を経てフリーランス。本名の青野泰史名義で編集、マーケティング、青山通名義で執筆を行う。クラシック音楽から欅坂46まで、幅広い音楽領域に関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

87
小学生の頃、まだサントラ盤などという知識も無く映画のタイトル名だけでレコードを購入、その演奏に「映画と違う!」と唖然としながら、著者程の苦難を乗り越えた訳では無いにせよ、後年念願のサントラ盤を探し出し曲を聴いた時の喜び。著者がそれにも勝るであろう喜びをリアルタイムの「ウルトラセブン」を通して味わえた事、そしてその感性には羨ましさを覚えてしまいます。その後の行動力と冬木透さんとの対面、本書の執筆から同世代の集まったイベントの開催まで、そのあたりはもう感動ばかり。大変面白うございました。2020/09/24

keroppi

80
ウルトラセブンとクラシック音楽というマニアックな本が文庫本になった。しかも新潮文庫で。もとの本は、図書館で借りて読んでいたのだが、思わず買ってしまった。最終回に流れるシューマンのピアノ曲、1948年録音のカラヤン/リバッティ盤、前に読んだ後に図書館で探し出し、今、iPhoneに入っている。先程読んだ「ウルトラセブン ベストブック」を見ながら、音楽を聴きながら、本書を読み終えた。2020/05/01

へくとぱすかる

80
カラヤン指揮、リパッティのピアノで、シューマンのピアノ協奏曲作品54(1948年録音)を聴きながら読む。初めて聴く曲。しかし、そうではないはずだ。「ウルトラセブン」を全話見ているからである。ただ著者と比べれば、音楽への関心が薄かったわけだ。さて、演奏はすばらしい! しかし実際どう使われたのか。半分読んだ時点で、セブンの最終回、まさにその後半を見た。「そうだったんだ!」と、感動のシーン。背景を知って、より深くクラシックへの関心が深まった。著者の私的音楽史そして時代の貴重な証言。YouTubeの存在にも感謝。2020/03/04

zero1

75
最終回、今までの戦いで疲弊したセブンは死を覚悟し最後の戦いに挑む。アンヌに正体を明かすが、その場面に流れるのがシューマンのピアノ協奏曲。西の空に明けの明星は見えないが屈指の名場面。著者はこの曲を追う。本格的なSFとしてファンが多いセブン。地球人の前に先住民族がいた?大量破壊兵器開発競争の無意味さなどテーマが深い。異星人との共生や人間同士の信頼関係を皮肉る(後述)など今放送しても通用する。セブンからクラシック音楽に興味を持つのは【あり】だ。2020/03/18

けんとまん1007

52
ウルトラセブンは、自分の中では他のウルトラマンとは、少し違う印象がある。そのころは、音楽のことまで気が回っていなかったが、この本を読んでそうなんだと再認識。今であれば、音楽の重要性も多少は認識している。この時代に、そこまで考えていたんだと感心するしかない。さらに、それが著者の人生自体に繋がるのだから、凄いことだと思う。2020/05/11

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