出版社内容情報
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。心に封印し続けた悲劇は、まさにその地で起こったのだ。私は迷いつつも、真実を求めて執筆するが……。評判の占い師、悪夢が憑く家、鏡に映る見知らぬ子。怪異が怪異を呼びながら、謎と恐怖が絡み合い、直視できない真相へとひた走る。読み終えたとき、それ(それに傍点)はもはや他人事ではない。ミステリと実話怪談の奇跡的融合。
内容説明
「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の“私”は驚愕する。心に封印し続けた悲劇は、まさにその地で起こったのだ。私は迷いつつも、真実を求めて執筆するが…。評判の占い師、悪夢が憑く家、鏡に映る見知らぬ子。怪異が怪異を呼びながら、謎と恐怖が絡み合い、直視できない真相へとひた走る。読み終えたとき、それはもはや他人事ではない。ミステリと実話怪談の奇跡的融合。
著者等紹介
芦沢央[アシザワヨウ]
1984(昭和59)年、東京生れ。千葉大学文学部卒業。2012(平成24)年、『罪の余白』で第3回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー。’18年、『火のないところに煙は』で静岡書店大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
馨
313
『妄言』は別の本で読了済み。でもこの話の裏にはこんな奥行きがあったのかと新鮮でした。どこまでが本当の話か途中分からなくなる短編ホラー。これを書いた芦沢さんしかり、これを読んだ私までも何かに取りつかれるのではないかと少し怖くなりました。2021/09/24
あきら
187
夏になってきたので、怪談が読みたくなる。 単なるホラーでない、ミステリー要素も強い作品でした。怖さというよりもちょっとした違和感を感じながら読み進める感じでした。 人はなんとか理解できるように落とし込もうとする。勿論自分も含めて。スッキリとした答えを求めたくなる。 とにかく夏の夜にぴったりのお話です。 面白かった。2021/07/16
Kanonlicht
179
著者本人が聞いた怪談という体裁の連作短編集。それぞれはまったく別の話だけれど、最後に実は…というのはお決まりのパターン。芦沢央といえばイヤミス。思ったとおり、こういうジトっとした怪談との親和性が高い。直接的な恐怖より、なんとなく読者を不安にさせる展開はさすが。昔住んでたけど、東京の真ん中にあるにもかかわらず神楽坂って確かにちょっと異界っぽいイメージ。2022/02/06
bannai
145
芦沢さんの本はこれが初めてでした。ノンフィクションだとしたら、まだまだ続きがありそうですね。怪談というと映像で見ることがほとんどで、書籍でこのように読むのは初めてでしたが、映像とはまた違った怖さがあるということを知ることができました。2022/11/29
いなとも
145
榊桔平の書評と編集部からとされる一文がより怖さを引き立てる。さて私も「榊桔平」を検索してみるか…2022/06/30