内容説明
初めて筆を持った5歳のお正月、「ヨコ、タテ、ヨコ、タテ、ヨコ」と大きな声を立てながら「墨」で紙に書いた「正」の字。父親と親交の深かった明治の教養人のこと、戦争中の疎開先会津での生活と終戦後の療養の日々。1956年の渡米=ボストン、ニューヨークの個展と出来事、古人の書状との心の対話など、書の修錬によって「墨」で独自の「美」を創りだした国際的抽象美術家=桃紅が綴る半生。
目次
かりのすみか―君看ョ双眼色
朱華―柿の実
二藍―日蝕の電話
雪―兆し
墨―すみのいろ
拾―ものの味
古日―時間
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