内容説明
本能寺の変の真相を探れ―。特命をうけた甲賀忍びの伊兵衛は、美貌のくノ一於夕や千蔵らと探索を開始した。他の忍びの妨害をかわし疑わしい人物を洗っていく。近衛前久、勧修寺晴豊、神主の吉田兼和、御所、そして伴天連の筋。愛宕山の連歌の謎や奇妙な日記が意味することは何か。京都と丹後宮津、浜松をつなぐ点と線、非情なる密約の構図とは。歴史の闇に大胆に挑み新説を提示する傑作。
著者等紹介
近衛龍春[コノエタツハル]
1964(昭和39)年生れ。大学卒業後、オートバイレースに没頭。通信会社勤務、フリーライターを経て『時空の覇王』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
49
面白かったです。本能寺の変を甲賀忍者の視点から語ることからして興味深いですね。闇に包まれた本能寺の変の終焉の真相は新説と捉えていいのでしょうか。2021/06/15
豆電球
5
今まで読んだ事のない、忍びの目から見る本能寺。ありえないだろうけれどこうであってほしいという説が採用されていて、個人的には満足。ただ馴染みのない人物、特に多くの公家衆が相当数出てくるは、あまり得意ではない推理系だったはで、読むのにかなり苦労しました。吉田兼和(兼見)の日記など史実通りの部分も多く、再読すればかなり自分の中に落とし込める気はしているのですが、なかなかそこまでに至れないのが現実。2021/05/09
かずぺん
3
本能寺の様々な史実があるなかで忍びを主人公に仕立てるのが面白い。満足しました。2020/11/03
まっちっち
2
お頭からの命令に命をかけて戦う忍びたちは、戦国の武士よりも忠義心があると思った。むくわれずに安らかな人生を望めない忍びたちがせつない。2021/04/23
tako_machida
2
甲賀忍びが本能寺の変の真相を探る話で、視点が面白いですが、結末は新説とまでは言えないかな。でも、興味ある時代なので面白かったです。2020/10/24