出版社内容情報
自動車メーカーが飛行機をつくる ──。この無謀な試みに、航空機王国アメリカで果敢に挑み、遂にHONDA は小型ビジネスジェット機開発に成功した! 創業者・本田宗一郎の精神を受け継ぎ、双翼の上にエンジンを立てる画期的なデザインと、優れた燃費性能を武器に、その分野で販売トップに躍り出た新鋭機の飛翔までの道程を、経営者と技術者への聞き書きを軸に辿るモノづくりストーリー。
前間 孝則[マエマ タカノリ]
著・文・その他
内容説明
自動車メーカーが飛行機をつくる―。この無謀な試みに、航空機王国アメリカで果敢に挑み、遂にHONDAは小型ビジネスジェット機開発に成功した!創業者・本田宗一郎の精神を受け継ぎ、双翼の上にエンジンを立てる画期的なデザインと、優れた燃費性能を武器に、その分野で販売トップに躍り出た新鋭機の飛翔までの道程を、経営者と技術者への聞き書きを軸に辿るモノづくりストーリー。
目次
序章 ホンダ航空機事業参入の衝撃
第1章 創業者精神の水脈
第2章 五里霧中の日々
第3章 ハードウエアで世界を変える
第4章 飛翔への道程
終章 グローバル時代の新次元へ
著者等紹介
前間孝則[マエマタカノリ]
1946(昭和21)年、佐賀県生まれ。石川島播磨重工業(現IHI)でジエットエンジンの設計に20年余従事する。1988年に同社を退職、執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
83
「30年前、社内にも極秘で始まった研究開発は、悪戦苦闘を経て、世界の賞賛を浴びた…。グローバル化の時代を大きく先取りした極めてアグレッシブな挑戦、ホンダジェット開発の軌跡を辿ったビジネスノンフィクション」といった本。 ビジネスモノというか、ビジネスノンフィクション本を読むのは、実に久しぶり。 というのも、テレビのニュースで、このホンダジェット機が飛ぶ雄姿を見て、ひとめぼれしたから。 2015/10/14
あすなろ
76
今週の会社会議における提案型協議用PPの提示・提案当番であり、昼から作成し終了。その具体的事例として僕としてはかなり珍しく売らずに残してある前間氏のホンダジェットを再読。流し読み&必要関係箇所読みですが。引用させて頂きました。この本、やはり好きだな。2021/06/13
あすなろ
68
フェラガモの靴がヒントとなりデザインされたノーズに柔軟な発想から主翼の上にタービンを置き、斬新なカラーリングに包まれたホンダジェットに本田宗一郎氏が生きていたらどういうコメントをするか?故徳大寺有恒氏がホンダレジェンドの評論に使っていた文章のパクりであるが、この様に天国にインタビューに行きたくなる一冊。そして、この30年のチャレンジの物語は前間氏により最高の経営学の最新テキストと成り得ていると思う。そして望外にも近年よく頭の隅て考えているプロマネ論の本としても秀逸。考えの枠を設けなかったことが成功の秘訣!2019/02/10
さきん
26
元々、日本の自動車業界自体、航空業界への高い関心を持ち続けている。というのも、戦中の航空技術者が自動車業界にそのまま流れてきており、いつかはまた飛行機をというDNAみたいのが流れているからだ。一番のハイライトは主翼の上にエンジンを設置するコンセプト。これにより、乗降口が低くなり、住環境も改善されるというのだが、今までは空気力学として問題ありとみられて実現してこなかった。分業化しがちな大規模な開発だが藤野氏自身の多彩な能力でもってデザインまで関わり続けたことが成功の大きな要因のようだ。2020/10/18
piro
25
HondaJetの開発にまつわるドキュメント。車やバイクでは「世界のHONDA」として名を馳せているものの、ゼロから立ち上げた航空機開発は想像以上に苦難の連続だった事がよくわかります。それでも単に市場に参入するだけでなく、革新的な製品に仕上げ、多くの受注を獲得した事は本当に凄い。HONDAの企業風土があってこそなのでしょうが、それ以上に開発の中心となった藤野さんの力量と執念に依るものだと感じました。スペシャリストの分業ではなく、マルチスペシャリストが全体を俯瞰し、深掘りする事が重要だという事、納得です。2019/02/02