出版社内容情報
友か、敵か。二人の少年の運命が動き出す!
英雄たちが群雄割拠した古代中国、三国時代。
魏から蜀へと降り、かの諸葛孔明の元で薫陶をうけた麒麟児。
その武将の名は、姜維(きょうい)ーー!
儒教の教えを信じて疑わず、異民族を「獣」と見下していた姜維だが、
異民族の少年・姚宇(ようう)と出会い、少しずつ心が動かされていく。
しかし父を姚宇に殺され、その決裂は埋められないものとなりーー!
民族の壁を越えて、人は理解し合えるのか。
激動の歴史の渦の中で、少年たちはどう生きるのか。
まだ誰も知らない三国志、今始まる--!
【編集担当からのおすすめ情報】
ビッグコミック期待の新人・向井沙子氏が贈る、新たな中華戦記の開幕です!
主人公は、三国時代後期に活躍した武将・姜維。
物語は彼の少年時代から始まります。
ミステリアスな異民族の少年・姚宇との因縁や、民族同士の争いに翻弄されながら、自らの信じる義のため愚直に突き進む姜維の戦いに、どうぞご注目ください!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
空のかなた
13
三国志後半が舞台。だけど史実ではなくフィクション。時代は儒教を解する漢人と、儒教を理解できない獣(扱い)の異民族に二分されていたという。主人公は儒教の教えを頑なに守ろうとする漢人の堯維と人を殺した後も笑顔で話すような残忍さを持つ異民族キョウ族の姚宇(ようう)。この2人は不倶戴天の敵となる。ここに諸葛孔明が絡んでくる。何とも目つきの悪い神経質そうな造形で。「巨大な権力は人を、思想を腐らせる。乱世を治める為に必要なのは英雄ではなく、新たな思想、腐敗した儒教に変わる正しき思想」と諸葛孔明の言葉。興味津々。2025/04/11
毎日が日曜日
8
★★★ 三国志後期の話。2024/09/02
わーぷ
4
新しく始まったばかりの三国志を題材にしたマンガ。姜維が主人公です。物語は曹操に負けた馬超の天水襲撃から始まり、1巻は姜維が蜀に降る所まで。この作品は儒教を通じて漢民族と異民族の価値観の相違を描くのがテーマなのかな??三国志の大きなイベントは大体終わってる時期ですが、だからこそ逆に自由な三国志が描けそうな予感もします。個人的には続きがとてもとても楽しみなので、蒼天航ぐらい自由な解釈で作者さん独自の三国志を読ませてもらえると嬉しいです。王平が何平として出てくる点に強い拘りを感じました! 2024/09/03